東洋堂医院
日本の漢方医学の第一人者である東洋堂医院 院長 松本一男氏は、20年前の昭和62年以来、榎本会計事務所を、経理やマーケティングのパートナーとして活用している。松本氏に、榎本会計事務所への評価を詳しく聞いた。
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松本氏の漢方医としての特色 ~ 「医者には二種類しかない。それは...」
-- 東洋堂医院(以下 東洋堂)、松本様の、漢方医としての特色をお聞かせください。
いいかい、医者というのは、漢方医か、西洋医かじゃないんだ。世の中に医者は二通りしかない。「治せる医者」と「治せない医者」だ。僕は、もちろん治せる医者でありたい。ここ葛飾区で開業して以来、36年。今まで何千何万人を診療してきた。本も70冊を書いた。今、僕の生活は、診療しているか、本を書いているか、寝ているかだけだ。それもこれも、「治せる医者」になりたいと思ってのことだ。
-- 東洋医学と西洋医学の違いは何ですか。
僕の考え方で言えば、西洋医学は「病気一番、病人二番」。東洋医学は、「病人一番、病気二番」だ。西洋医学は、どんどん投薬して、手術して、病気を退治しようとする。それが効くこともある。だが場合によっては、病気を退治すると同時に、人の体まで弱めることもある。抗ガン剤の投与など良い例だね。僕は、そういう治療は嫌いだ。僕は「病気を治す」のではなく、「病人を治したい」のだ。
例えば、ウチに来ている人の中に、肝臓ガンなのにもう7年も延命できている人もいる。うれしいことだ。でも本当は、病気になる前の「未病」の時に、ガンにならない体を作るべきだった。僕はこれから、そんな漢方を世に広めたいと考えている。
ところで、漢方医になるには、西洋医学の資格が必要なことは知っているかな。実は、漢方医になるには、日本医師会が発行する、医師免許を持っていることが必須条件だ。まず西洋医学を死ぬほど勉強する。そして得た資格を、放棄して、東洋医学会に入門する。得て、捨てる。禅の世界だな。漢方医は、なるのが大変な業種なんだよ。
松本氏は、榎本会計事務所をどう活用しているか
-- 松本様は、現在、榎本会計事務所をどのように活用していますか。
僕は、医者だから医術に集中したい。経理だのコンピュータだの、細々したことに囚われるのは、ゴメンだ。
榎本会計と知り合ったのは昭和62年。地元の銀行の支店長の紹介だ。榎本さんと始めて会い、「まじめそうだ」と思った。少し話して分かったことは、この人は、ウチの味方をしてくれそうだなということだ。以来、榎本会計事務所とは、かれこれ20年のつきあいだ。
「会計のコンピュータ化」と「ホームページ制作」を榎本会計事務所に依頼
-- 榎本会計事務所に記帳や決算以外で依頼したことがあればお聞かせください。
何か困ったときには、何でも相談するようにしている。今まで、頼んだ大きな事としては「会計のコンピュータ化」と「ホームページ制作」かな。
「コンピュータの勉強など、やりたくもなかった」
-- 順々にお聞きします。榎本会計に、会計のコンピュータ化を依頼したとは、具体的には。
平成4年になって、榎本会計から、「もう手書きの伝票はやめた方がいい。会計をコンピュータ化した方が良い」と提案があった。最初は、抵抗があった。コンピュータなどわからない。勉強して覚えても、漢方治療の役には立たない。正直、やりたくもなかった。
だが榎本会計に、「手書きでは、売上げや仕入の状況が、月末に締めて翌月にならないと分からない。コンピュータ化すれば月半ばで分かる」と言われ、その気になった。月半ばで経営状況が分かるのなら、ありがたいことだ。
さらに、コンピュータの面倒な操作も、つきっきりで指導してくれるという。ならばやれるかなと思い、会計をコンピュータ化することにした。
-- その後、実際にコンピュータ会計に変えて、いかがですか。
うん、便利だね。榎本会計からは、「キャッシュレーダー」という製品が推薦された。操作は決まり切っている。電卓のような入力機器もついている。最初覚えるまでは、榎本会計がつきっきりで教えてくれた。わかるまで、僕が覚えるまで指導してくれたのはありがたかった。その教え方も、たたき台の表を持ってきてくれて、こういう時にはとにかくここを押せという指導で、良かった。
こういう作業は、離陸までが大変なんだ。普通の会計事務所だと、最初の1、2回は教えてくれても、後は手引き書を置いて、逃げてしまうだろう。それでは離陸できない。でも、榎本会計は、こっちが慣れるまでつきあってくれた。ありがたいことだったね。
指導を通じて、「キャッシュレーダーという機械」の操作を僕は体で覚えた。その時、買ったパソコンはもう10年使っている。これからも使い続けたい。新しいモノは買いたくないな。だって、機械を新しくすると、また操作を覚え直さねばならない。ボタン一つ取っても、押す場所が違う。覚え直しは嫌だ。そういうことに時間を取られたくない。
自由診療の漢方医として、どんなホームページを作るべきか、模索
-- 榎本会計からのもう一つのサポート、「ホームページ制作」とは具体的には。
平成16年頃に、榎本会計から、ホームページを持つべきだと言われた。東洋堂は、特色ある漢方診療所なのだから、その特色をアピールするべきだと言われた。なるほどと思ったので、まず最初のホームページは、榎本会計に作ってもらった。
なかなか悪くないページだったが、何年かするうちに限界がでてきた。榎本会計に相談したところ、では作り直そうと提案された。
-- 最初のホームページには、どんな限界を感じたのですか。
かつてのホームページは、病気にお悩みの方は誰でもおいでくださいという雰囲気だった。本来、医者はそうあるべきだと思う。だが残念なことに、東洋堂医院は漢方なので100%自由診療。健康保険は利かないのだ。だから、診療費は決して安くはない。
そうなると、どうしてもお客さんを選ばざるをえない。病気は治っても、最後の最後に、「値段が高い。保険は効かないのですか」と言われると、困ってしまう。
ならば保険が利く範囲の漢方医療をやればいいと思うかい。だが、保険診療とは、厚生労働省が決めたとおりの診療を、まわりと足並み揃えて行わねばならない。独自性を旨とする、東洋堂には合わない方針だ。
もちろん、自由診療を行うからには、全力を尽くすよ。東洋堂のポリシーは「最小の薬で最大の効果を」だ。医者によっては、「最大の薬で、少々の効果」のところもありかねない。保険診療の枠組みの中では、その方が儲かるからね。
話がそれたな。とにかく、そういうウチの姿勢を、ホームページでハッキリと打ち出す必要が出てきた。榎本会計に相談したところ、そこまでコンセプトを前面に打ち出すとなると、プロに任せた方が良いと言われた。そして、榎本会計にコーディネートしてもらってできたのが、今のこのページだ。
これからどんどん更新していくつもりだ。僕の考えや見識を徹底的にホームページに載せていく。
松本氏の目から見て、榎本会計事務所が評価に値する、3つの点
-- 松本様から見て、榎本会計事務所が良いと思う点はどこですか。
良いと思う点は3つある。第一にスタッフが粒ぞろいだ。ここ10年で、ずいぶん体制が整ってきたと思う。第二に、なんでも任せられる。僕は診療だけに専念したい。それ以外のことは、ぜんぶまかせたい。その希望に応えてくれる。第三に、ゴルフやら何やらの異業種交流の機会を与えてくれる。これが実にイイ。僕は、負けず嫌いの性格だ。同業種では、つい張り合う気持ちになる。だが、異業種なら勝ち負けは関係ない。純粋に良い刺激だけをもらえるからね。
-- 今後の榎本会計への期待をお聞かせください。
社員、ひとりひとりが志あるスペシャリストであってほしい。一芸に通じれば百芸に通じる。スペシャリストになるのは大事なことだ。これからもいろいろなことを相談すると思う。宜しく頼む。今後も互いに良い関係であり続けよう。
お忙しい中、有り難うございました。