「経営者会計論 -財務会計と管理会計の統合-」
現代の会計は、一般に財務会計と管理会計の2つに大別されている。
財務会計は主として経営者が義務として「みせるための会計」であり、一方、管理会計は経営者が自己の意思として「みせるための会計」であるといわれる。
このような基本目的の違いから、両者の間には、報告の対象や規制の有無、さらには情報としての特性などにおいて相違が生じてくる。
会計することを「経営者による会計」として捉えたうえで、会計研究における従来の財務会計・管理会計という対立的な会計観から、新しい「経営会計」ともいうべき統合的な会計観への移行を提唱している。
――目次―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
第1章 二元対立的会計観からの脱却
第2章 21世紀の戦略的ディスクロージャー
第3章 企業評価のための利益概念
第4章 キャッシュ・フロー計算書の活用
第5章 企業負債の意義と会計管理
第6章 経営管理技法としてのEVA
第7章 マネジメント・アプローチの会計実践-ソニーの事例
第8章 同時進行的税務管理体制の構築
第9章 経営者責任としてのリスク管理
第10章 公益法人における管理会計機能の充実
第11章 経営倫理を確保する会計倫理の役割