知って得する経営塾 第534号 格差社会と個々の満足度の変化
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格差社会と個々の満足度の変化 MBA 長友 孝幸
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【格差社会から抜け出す力の弱体化】
格差社会とは特定の基準から見て隔絶された階層に分断された社会。
特に、所得・資産面での富裕層と貧困層の両極化と、
世代を超えた階層の固定化が進んだ社会とされる。
なぜ、格差を広げてしまう社会環境が作られてしまったのだろうか。
マクロ的な要因として「グローバル化」と「技術の革新」が
不平等を拡大させていると言われている。
まず、この点に関して見てみましょう。
グローバル化によって世界的は競争環境が生まれました。
先進国は非熟練労働者の賃金が低い国々からの競争増大に直面し、
非熟練労働者に大きく依存する産業は競争優位を実現することができなくなり、
結果的に低賃金国に外注されて国内から海外に生産はシフトすることになりました。
その反面、高度な技術を要する熟練労働部門や先進的な財やサービスを生み出す
高学歴労働者の需要が発生し、高度な財やサービスを生み出す価値の高い労働者賃金に
優位に働く社会を築くように作用します。
また、技術革新によっても同じように競争環境が生じています。
技術革新は高度な技術を要する熟練労働部門や
先進的な財やサービスを生み出す高学歴労働者に対しても有利に動きます。
情報通信技術の進歩などは、低技能労働者を追いやって
高学歴労働者の需要を生み出したと論じられるほど、
世界的に見ても独占的な利益の穏健を得ているようです。
ただ、現実の社会ではミクロ的な要因も含んで考えなければなりません。
つまり個々の満足度の尺度も時代と変化に伴って劇的に変化しています。
先に掲げた「グローバル化」と「技術の革新」と言う要素によって、
豊富な情報を人々は用意に取得できるようになりました。
昔であれば、右も左も判らない若者にとっても、
競争の環境における情報やデーターが不十分であったため、
「とりあえず、やってみよう!! 失敗したらやり直せば言い」と
不確実な社会に挑戦することを選んでいたはずの人々の心の動向は、
環境の変化とともに消極的になっているように見えます。
近年、日本人の多くは経済的に豊かな状況にあり、
今日の生活を経済面で少しでもよくするために汗を流して働くというよりも、
自分の好む余暇をどうすれば楽しむことを選ぶ日本人の心の変化も、
その一つの要因となっているように感じます。
このように「グローバル化」と「技術の革新」がもたらす
情報の拡散や複製技術の高度化は、
世界的に見ても、格差を広げてしまう社会環境を作り出しています。
知らなければ行動できるが、知ってしまったかゆえに、
一歩を踏み出す勇気が持てなくなっている人々が生活する社会環境では、
経済は上手に機能しないでしょう。
不確実な社会にも関わらず頑張ってきた昭和世代の
イケイケ・スピリットは「グローバル化」と「技術の革新」がもたらす
情報技術の「高度化」による環境変化によって、
我々日本人の心の中に受け継がれていないようです。
糸山塾長の言葉を思い出します。
「とことん稼いで、正々堂々と払うものは払え!!」と、、、
納めるものは自らの国に納めよと、、、、
心から日本を良くする企業家と政治家が必要とされる時代のようです。
◆◇◆ MBA 長友 孝幸 プロフィール ◆◇◆
株式会社比風屋 代表取締役 長友 孝幸
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