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知って得する経営塾 第480号『お家騒動の背景に縮む市場戦略相違と継承問題』

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実践 ワーク・ライフ・ハピネス2  成功する会社は仕事が楽しい!

企業の成功の秘訣は
“頑張る"から“楽しい"へ!

成功する企業と成功しない企業とでは何が違うのでしょうか。
それは社員が“楽しく"仕事をしているかどうかの違いです。
会社は、これまでは“頑張る"ところでした。
しかし、今は違います。今は、頑張るより楽しく仕事をするほうが
業績も上がることがわかってきました。
働くことが楽しいと思える会社には「ハピネス」があります。
ハピネスがある会社は成長するのです。
本書は、ハピネスな五社の事例を取り上げながら、
その成功ポイントを明らかにしました。

業績不振に悩む経営者や管理者、
働くことに意義を見出せない若い人たちの必読の書です。

 

 

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お家騒動の背景に縮む市場戦略相違と継承問題     MBA 長友 孝幸

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親の生きてきた時代と子の生きる時代はお互いに理解できないほど
異なる時代に親子は生きている。
個人のライフスタイルや社会環境だけでなく、企業環境を目にすれば、
グローバル化による市場環境の急激な変化・規制緩和、他者との競合、
少子化、加速するイノベーションなど経営を取り巻く環境は大きく変化する
ばかりである。

「創業者会長と長女の社長が対立する家具インテリア大手の大塚家具の
お家騒動」、他人ごとではないと思いながらニュースを見ていた人は
少なくないでしょう。

会社規模の程度はあるにせよ会社を自らの力で企業した経験をした人ならば、
刻々と変化する企業環境の中で、親がつくった会社を子が引き継ぐときに
避けては通れない身近な問題の一つである。

恵まれた環境で育った創業者の子供たちは少なくても高学歴である、
小さい時から将来を見据えて大切に育てられた後継者は他の子供たちとは
生きてきた環境も少し違う気がする。

創業者のように学歴も乏しく「裸一貫や独学」と言うような経営者は珍しい
くらいだ。優秀な知識と技能を備えた後継者ならば、時代にマッチしない
創業者が作った理念などがときに古臭く感じてしまう

「自分が社長になったら、ここを変えて」とドラマティックに変化を
求めたがる気持ちも理解できる。ただ、あの西武鉄道の堤義明氏も、
お父さまの康次郎氏からの遺言の中に、「代替わりしても10年はなにも
するな。」と言われように、後継者にとっては息苦しい問題は急激な変革を
もたらすと大きな問題に発展する可能性があります。

端的にいえば親であれ子であれ、両者の究極の目的は自社の
「事業繁栄(going concern)や業績向上」に違いはありません。

それを望むなら、企業環境の変化動向を的確に捉え、新たな環境に適応できる
ように、協力し合って先手を打ち、お互いに「変化を受け入れる勇気」を
持つことが必要になるでしょう。

「変化を受け入れる勇気」ということは、新しい経営環境に不適合な古い
ものごとを捨て去ることであり、同時に新たな経営環境に適応するための
新しいものごとを身につけることでもあります。

慣れ親しんだ考え方・やり方を廃棄し、新しい考え方・やり方を創造し、
誰もが受け入れなければならないが、過去の成功経験を持つ創業者にとっては
受け入れ難い問題の一つになるかもしれない。

今回の壮絶な大塚家具の親子対決の争点は、経営的に言ってどんなレベルで
解決できるだろうか。私が思うには大塚家具が企業理念を変えるまで喧嘩の
程度が深くは感じられない。なぜなら、両者の言い分は事業領域(ドメイン)の
範囲に収まっているからだ。

親父は「会員制の高級路線」、娘は「身近なカジュアル路線」、各々のドメインは
明確である。会社全体として方向付けをすれば、親父が言う企業イメージを
壊してしまうと言うものに発展するかもしれないが、この範囲の問題ならば、
別会社にして成功している企業も少なくない。

「父さん、そんなに騒がなくても、大丈夫だよ」と言うのが、学識がある娘の
率直な気持ちではなかろうか。   
両者とも優秀であれば、終息も早いだろう。

私は長男であっても家業から出て自ら企業した。意見の対立は日常であり、
その後の展開は難しいと判断したからだ。

完全な別会社であるからこそ、今となって、企業家として、また、親子として
話し合うこともできるようになったと思う。

今後、子側には一度、他社に勤め自らの力で独立し、
数年だって親の会社と統合するくらいの力が求められる気がする。
何もないところからの企業は大変であり時間もかかるが
社長としての器はおおきくなっているはずだと思う。

 


◆◇◆    MBA 長友 孝幸 プロフィール    ◆◇◆ 
     
      株式会社比風屋 代表取締役 長友 孝幸
       【http://www.hifuuya.co.jp/about/】


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編集後記                     副編集長 塩田 剛也

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いつも当メールマガジンをご愛読頂きまして誠にありがとうございます。

会計業界は確定申告の時期で、繁忙期真っ只中です。
この業界に入ってまだ2年経っていないので、
私にとっては2回目の確定申告シーズンとなります。

昨年から引き続き同じお客様の申告書を作っていますが、
1年も経つと状況がガラッと変わっている方もたくさんいらっしゃいます。

特に大きく動いたのが、不動産所得のある方がお亡くなりになり、
その子供たちが不動産を相続し引き続き事業を行っているお客様です。
昨年までは数件の不動産を1人で所有していましたが、
相続によりその資産が分散されていきました。

複数の物件があると全体として儲かっているかどうかが気になりますが、
相続後はそれぞれの物件が独立したため、
各物件がどれだけ利益を生み出せるかが非常にわかりやすくなります。

飲食店等でもリピーターを獲得することが非常に大事ですが、
不動産も同じです。
長く住み続けてもらえないと、なかなか稼ぐことができません。
儲かっていなかった物件は、入れ替わりの多い物件です。

入居者の入れ替わりがある度に仲介手数料が発生し、修繕費が発生し、
金額は大きくありませんがお礼の品を準備する方もいます。

この業界に入るまでは、不動産を持つと安定した収入が入りそうで
いいな、と漠然と思っていました。現実はやっぱり厳しいですね。

特に原状回復工事の費用が高額になりがちで、馬鹿にならないと思いました。
私の担当したお客様でも、敷金の3倍~4倍の修繕費が発生した部屋が
あります。
修繕費を払って、仲介手数料も家賃1ヶ月分、
広告費も家賃1ヶ月分だったり・・・と、
すごい勢いでお金が出て行きます。

特に敷金については民法改正がニュースになっていましたが、
「原則として借主に返還する」という旨が明文化されました。

経年劣化については貸主負担で敷金を充当してはいけない、
ということですが、「原則として返還される」という言葉が独り歩き
して退去のときに揉めることもありそうですね。

消費者にとって、もっと有利なように法律が変わるかもしれません。
ルールが変わり、人の流れが変わり、時代が変わることで
物件の価値も変わってしまいます。

未来を見据えて変化に柔軟に対応していくことは、
一個人としてもしっかりと考えなければいけませんね。

次号、第481号は3月16日(月)に配信予定です。
どうぞお楽しみに!

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