知って得する経営塾 第451号『組織再編を行う際の注意点』
★☆★ 既刊情報 ★☆★
ワーク・ライフ・バランスを越えて 働き方が変わる 会社が変わる!
不況の中でも元気に業績を伸ばしている企業があります。
業績が右肩上がりの企業とそうでない企業とでは、どこが違うのか。
このシンプルな疑問に答えを出しました。
本書では、今、元気あふれる企業をピックアップし、その事例の中から
元気の源を探ってみました。その結果わかったことは、それらの企業には
“ワーク・ライフ・ハピネス"という考え方が根底にあるのです。
“ワーク・ライフ・ハピネス"が中小企業の元気の“素"だったのです。
業績不振に悩む中小企業の経営者、管理者の目からウロコ本です。
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組織再編を行う際の注意点 特定社会保険労務士 東海林正昭
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メルマガの読者の皆様お元気ですか。
毎日暑い日が続きますが、お体ご自愛ください。
平成26年7月30日(水)「第3回ブラック企業大賞」ノミネート企業として
「大庄(日本海庄屋)」「ヤマダ電機」「JR西日本」「タマホーム」
「東京都議会」など9つの企業などがノミネートされました。
多くは企業の過酷な労働により過労死などを引き起こした企業ですが、
そのなかでリコーが別の理由などでノミネートされました。
尚、9月に「第3回ブラック企業大賞」が発表されるので、
その後のメルマガのときに大賞などの詳細をお知らせします。
リコーは、平成26年7月18日(金)の東京高裁での和解成立をもとに、
退職勧奨を拒んだために子会社に出向させた社員への出向命令を取り消し、
8月1日(金)より事務系職場などに戻す方針を明らかにしました。
平成23年5月、リコーはグループ従業員約1万人の削減を発表。
1,600人の希望退職を募り、それに対して2,340人応募あり、
さらに退職勧奨を行い、応じなかった社員40~50歳代の152人を、
技術・開発職などデスクワークから、コピー機の解体などといった
肉体労働を伴う職場などの物流子会社への出向を命じました。
その後、物流子会社に出向された男性社員2人
(その一人のA氏は100件以上の登録特許を取得し、
(公社)発明協会より全国発明表彰を受賞し、リコー内で
優秀な社員としてその名を永遠にたたえる金色のプレートに、
A氏の名前が刻まれている)が起こした訴訟では、
平成25年11月、東京地裁が人選の合理性がない出向命令は
「自主退職するのを期待して行われた人事権の濫用」と判断し、
出向命令を無効としました。
尚、原告側から証拠として「退職勧奨マニュアル」が出されたことで、
企業のリストラ手法が明らかになり話題になりました。
企業の組織再編にあたり「出向・転籍・配転」など法知識は不可欠であり、
誤った理解での対応は、労務コンプライアンス上、大きなリスクが生じます。
出向とは、出向元企業との雇用関係を残したまま子会社、関連会社等へ
出向するパターンです。就業規則等における出向規程が必要になり、
労働者個人の同意は原則不要です。
それに対して、転籍とは、出向元企業との雇用関係を完全に終了させ、
対象者が新たな子会社、関連会社等と新たに雇用契約を結ぶパターンです。
そのため、労働者個人の同意も必要になります。
個別の同意がないと転籍はできません。
配転とは、会社の別の部門に配置転換つまり異動させることです。
配転に関しては会社の就業規則に明記しておく必要があります。
今までは、出向、配転に関して合理性などがある場合、
裁判になっても会社の専権事項として多く認められていましたが、
今回、人選の合理性などがなく明らかに嫌がらせと判断される出向命令は
「人事権の濫用」とされています。
企業の担当者の皆様、様々な雇用形態を理解し
企業の組織再編を行っていきましょう。
◆◇◆ 特定社会保険労務士 東海林 正昭 プロフィール ◆◇◆
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編集後記 副編集長 塩田 剛也
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当メールマガジンをご愛読頂きまして誠にありがとうございます。
学生の頃、就職活動中のことでした。
先輩に自由に質問できる、という時間のときに、
ちょうど出向を何度か経験して本社に戻ってきたばかり、
という先輩社員の方の話を聞く機会がありました。
「出向を何度もされたということで・・・」
と切り出したところ、
その社員の方の表情が一瞬曇りました。
場の空気が、一瞬凍ったように感じました。
世間知らず、勉強不足で恥ずかしい限りです。
他の会社を知ったことで、客観的に自社のことを見れるようになるのでは。
と思って、違う視点から考えて改めて思う自社の良さ、
悪さを聞きたいと思ったのですが、あまりよくない表現でした・・・。
今回の判決では、合理性のない出向は人事権の濫用としてみなされる、
ということでした。
出向というものが持つ意味は昔から変わらないのだろうと思いますが、
これからはブラック企業と言われないように、
今までよりも気をつけないといけないのですね。
次号、第452号は8月18日(月)に配信予定です。
どうぞお楽しみに!
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