「はい。ちょうどその頃、前のおかみさんが辞めることになっていたもので、トシさんが私に声をかけてくださったのです」
「今井屋で働こうとは考えなかったの?」
「いろいろありましたので、少し東京を離れたところで気分を一新したいという思いもありまして」
「なるほど。ところで、どうしておかみさんのいた店は、そんな外資ファンドに食い物にされたの?」
「それは、先生のほうがお詳しいと思います」
「そうだね。それは私からお話しましょう。私はおかみさんの働いていたお店の担当者だったのですが、焼き肉店の話はお店がオープンすることになってから知ったのです」
「えっ、それはおかしいじゃないか。担当者なら経営状況を毎月見ていたんでしょう?」
「はい。ですが焼き肉店は別会社を設立して始めたので、社長に『今度、オープンするから食べに来て』と言われるまで知らなかったんです。もっとも所長には事前に話をしていたようですが、所長はまともに話を聞かなかったようです」
「どうして?」
「別会社ですから、顧問料の問題とかあったんでしょう。でも、別会社はファンドやFC本部が主導で進めていたので所長も介入できなくて、それで『経営者の判断としてあなたがおやりになるのなら、私は何も関与しません』と下手に関りにならないようにしていたようです。それ自体は今思うと懸命な判断だったと思います。結果的に顧問先が一件減ったんですけどね」
「そうだったのか。でも、それなら別会社が倒産するのはわかるけど、元からあった会社まで倒産するなんて、どうしてなの?」
「それは私が事務所を辞めてからわかったんです。トシさんは私が勤めていた事務所のお客さんで所長が直接担当していたのですが、私はおかみさんの働いていたお店の担当者でしたから、トシさんともお店で何度か顔を合わせていました。そんなこともあって、私が事務所を辞めて一ヶ月くらいすると、トシさんのほうから会いたいと言ってきたのです」
「ああ、地頭さん(トシさんの苗字)ですか」
「独立したんだって?」
「はい」
「それも所長に楯ついたって話じゃないか(笑)」
「いえいえ、ちゃんと円満退職しましたよ」
「まあ、いいや。それより、独立して何かと大変なんだろう?」
「はい、先に独立した先輩のサポートをしながら、何とかやっています」
「なら、おれが顧問先第一号になるのかな?」
「えっ! だって、地頭さんは所長とプライベートでもお付き合いがあるんですよね。それはいくらなんでもダメですよ。それこそ、楯つくどころのことじゃ済まないですから(笑)」
「いや、いいんだよ。所長も了解済みだ」
「えっ、所長が?」
「そうだよ。心配してたぞ。オヤジさんに息子を頼むと言われて預かってたのに顔向けができないって。だから、顧問先第一号になってくれって」
「…」
「でも、おれも、そんなにお人好しじゃないよ(笑)」
「ええ、それが普通だと思います」
「だから、課題をクリアすれば顧問先になってもいいよ」
「えっ、課題? 課題って何ですか?」
「川崎の件、知ってるか?」
「川崎…、ああ、確か自宅は銀行が抵当権行使をチラつかせて転売して借入返済に充てられたとか」
「それだけじゃない。会社の経営権も失って取締役も解任、店は居酒屋チェーンXに売却されるそうだ」
「そうなんですか? 急な話ですね」
「そうだろう」
「あれ、地頭さん、何か知っているんですか?」
「だいたいの経緯は知っている」
「どういうことだったんですか?」
「これが課題だ」
「意味がわかりませんが…」
「そこで問題だ。どうして川崎は経営権まで失うことになったのか?」
「えっ、そんなこと言われても…、要するに焼き肉店の失敗で多額の借金を負ってしまったから…」
「そんなことは誰にでもわかることだろう。もう少し具体的に言えよ」
「具体的に、ですか。そんなこと言われても、焼き肉店の話は聞いていなかったですし…」
「想像力がない男だな、君は。いいかい、君は川崎の店の経営状態を知っていたんだろう」
「はい、利益は出ていましたが、資金繰りは少し苦しかったです」
「では、どうしてそんな経営者が新会社を作ることができたんだ」
「それは、何とかファンドっていうのが、出資をしたからではありませんか」
「誰に?」
「誰に…。川崎さんが作った会社に…、ですか?」
「ファンドがそんなにお人好しだと思うか?」
「そうか、出資することで必ず儲かるという思惑があった」
「どうやって儲かるんだ。実際、一年ちょっとで店は潰れたんだぞ」
「でも、川崎さんの会社の経営権、つまり株式を取得できた」
「だから?」
「だから、焼き肉店の失敗で、川崎さんは多額の資金が必要になった」
「どうして?」
「おそらくFC本部への違約金の支払いで川崎さんの個人的な財産や会社の資産に仮差押えがかかるような事態になって、銀行から『期限の利益喪失条項に該当した。自宅を売り払ってでも借金を返済しろ』とか何とか言われたんでしょう」
「いい流れだ(笑)」
「頭が真っ白になった川崎さんに銀行が『いい買主をご紹介しましょうか』と助け舟を出す。もちろん、泥船なんですけど(笑)」
「泥船か、うまい表現だな(笑)。それから」
「一方ファンドは、川崎さん個人へ融資をしていた。その担保として川崎さんの持株に対して質権を行使して経営権を握る。川崎さんを解任して、借金がなくなってきれいな会社の株式をXに売り飛ばして融資を回収するとともに、株式の譲渡益も得たのではありませんか。Xの上場前株主にはあのファンドも出資していましたから」
「まあ、そんなところだろう。知らないふりして、よく調べているじゃないか(笑)」
「いえ、Xに売り渡したという話を聞いてピンときたんです。焼き肉チェーンの大株主は、名前こそ違いますが、ファンドの代表者は同じ名前だったみたいですから」
「ほう、そこまで繋がっていたのか(笑)」
「よく言いますよ、知ってたくせに(笑)」
「合格だ。私を耕地先生の顧問先第一号にしてもらえませんかね(笑)」
「はい、よろこんで。あれ、どっかの居酒屋みたいですね(笑)」
「あら、そういうからくりだったんですの? ひどいお話ね」
「そうですね」
「何でそんな手の込んだことをしたのかな」
「それについては、トシさんがこんなことを言っていましたね」
「ところで先生、この一連の出来事をどう思う?」
「どう思うって、いくら法律に違反していないといっても、あんまりだと思いますね」
「あんまりね…。『あんまり』じゃ、それこそお話にならないな」
「だって、」
「いいかい。合法的な出来事に振り回されて理不尽な思いを強いられるのは、何も今に始まったことではないんだ」
「どういうことですか?」
「うちの家系は江戸時代から大地主だったそうだ。分家もあって代々農業をやってきた。江戸時代の税金と言えば年貢だ。しかし、収穫は毎年の気候に左右される。それで分家筋と協力して農業以外の仕事にも少しずつ取り組んでいった。しかし、戦後の農地解放で多くの農地を失ったが、分家筋と協力し合いながら何とかやってきた。おれがいろんな仕事をしているのも、子供の頃から親戚のおじさんたちに山や川に連れて行ってもらっていたからだ」
「そうだったんですか。あっ、そういえば、農地解放も合法的な財産権の剥奪ですね」
「そうだよ。株式や自宅を合法的に奪われたと川崎が思うことは自由だ。でも、そんなことは形を変えた農地解放と大して変わらないと思わないかい。少なくともおれから言わせればだけどな。もっと言えば、川崎は強制的に失ったのではない。自分の意思で失ったんだ。だが、おれらの農地は自分の意思じゃなく強制的だった。もっとも、輸入牛肉禁止は、国の強制的な政策だったのは不運だった。でも、全く牛肉が仕入れられなくなったわけではなかった。その証拠に、今井屋は安定した経営を続けている。この違いは何だ?」
「…」
「センセ、お前さん、オヤジに『顧問先を助けることができないような税理士にはなりたくはない』って啖呵切ったそうじゃないか(笑)」
「ええ」
「もし、川崎がセンセの顧問先だったとして、助けることができたと思うかい?」
「どうですかね…、所長と同じように焼き肉店なんかやめたほうがいいとは言ったかもしれませんが説得し切れたかどうか…」
「そうだろう。そうなんだよ、説得する必要はないんだよ」
「?」
「経営者が自ら出した答えに、お前さんが判断したり、批判したり、評価したり、まして賛否を唱えたりする必要はないんだよ」
「どういうことですか?」
「答えは経営者が出さないといけないということだ」
「では、私はどうすれば…」
「経営者が答えを出すのをサポートすればいいんだ」
「経営者が答えを出すのをサポートする?」
「お前さん、コーチングって言葉聞いたことあるかい?」
「いいえ」
「何だ、勉強不足だな。顧問契約の話は撤回しようかな」
「すみません。勉強しますから…」
「なら、財務分析は当然できるよな」
「えっ、財務分析ですか。まあ、それなりには」
「バカヤロウ。お前さんは会計のプロなんだろう。だったら経営者に数字で言い負かされちゃダメだよ。そこはキチンと説明できないとダメだぞ。経営計画に数字はつきものだろう」
「そうですね」
「じゃあ、この貸借対照表を見て、コメントせよ」
|
比較貸借対照表 当期:平成11年3月31日現在 (単位:円) |
|||||
| 資産の部 | 負債の部 | ||||
| 科目 | 当期 | 前期 | 科目 | 当期 | 前期 |
| 現金預金 | 11,000,000 | 14,000,000 | 買掛金 | 2,000,000 | 2,000,000 |
| 売上債権 | 21,000,000 | 20,000,000 | 未払金 |
4,000,000 |
4,000,000 |
| その他流動資産 | 5,000,000 | 5,000,000 | 未払費用 | 70,000,000 | 0 |
| 建物 | 60,000,000 | 0 | 未払税金 | 200,000 | 0 |
| 建物付属設備 | 1,000,000 | 200,000 | 預り金 | 8,000,000 | 8,000,000 |
| 車両運搬具 | 4,000,000 | 4,500,000 | 長期借入金 | 54,300,000 | 58,500,000 |
| 工具器具備品 | 5,000,000 | 4,000,000 | 資本の部 | ||
| 土地 | 90,000,000 | 0 | 資本金 | 60,000,000 | 10,000,000 |
| 電話加入権 | 3,000,000 | 300,000 | 剰余金 | 1,500,000 | 500,000 |
| 保証金 | 0 | 35,000,000 | (当期利益) | 1,000,000 | 500,000 |
| 資産合計 | 200,000,000 | 83,000,000 | 負債資本合計 | 200,000,000 | 83,000,000 |
「え~、何ですか。これも試験ですか?」
「そうだよ。お前さんには、いたって簡単な問題だろう(笑)。当座比率が悪化しているとか、債務償還可能年数がとんでもないとか、そういうくだらないことは言うなよ」
「うっ、そんな公式まんまのことは言いませんよ。要するに1年間でこの会社が何をしようとしたのか、経営者の意思決定の内容を推察せよってことなんでしょう」
「わかってきたね。じゃあ、どうぞ」
「この会社は、ITベンチャーですね」
「やっぱり、そう見るかい」
「えっ、違うんですか?」
「中らずと雖も遠からず」
「…。そっか。わかりました」
「わかったかい」
]]>
先日、初めて歌舞伎座へ行きました。変な話ですが、東京へ来て10年近く経つにもかかわらずです。今回は観劇はしませんでしたが、またの機会には是非したいと思います。
貞中
はじめに
昨年4月よりblogをUPできず、楽しみにしていた方々には
大変ご迷惑をおかけ致しました。この場をお借りしましてお詫び申し上げます。
春寒の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今年も1月から多忙に走り回っている私ですが、2月1日は確定申告のお手伝い
(本来申告は2月16日~ですが、年金等の還付の方は2月1日から受け付けています)をする為、
税務署におりました。
翌日の2日は外資系生命保険会社のミーティングに参加し、
法政大学大学院教授の坂本光司先生より「社長の使命と責任について」のお話を伺ってきました。
この時代で成功している会社はしっかりと社長が使命と責任を果たしている会社であり、
それに応えて社員が頑張っているところであるとの事です。
皆様にも坂本先生の講義をライブでお楽しみ頂きたく、来年の当グループの経営方針発表会で
ご講演を賜る予定でおりますので、楽しみにしていてください。
そして3日に事務所の全体会議。
4日は税務調査の立ち会いで、5~7日まで札幌出張。
札幌ではマイナス13度!
写真は職員が東京で雪が降った日の朝のショットですが、
東京の寒さなど足元にも及びませんね。
「寒い」という感覚を通り越していましたが、一瞬、この経験も何かにはなるかなとも思いました。
8日は、藤原直哉先生のブラッシュアップセミナーに参加しました。
先生曰く、これまでの当事務所主催のセミナー等でもお話を頂いていた
『御用達経済』の起承転結の『転』がまさに今であり、
どのように転ずる事が出来たかという事で、そのヒントとして
起業した時の『起』を思い出し、発見をしなければならないという事です。
9日は新潟県長岡に【NPO法人日本再生プログラム推進フォーラム】の説明会に
理事として参加しました。
そして次の週は山のような仕事をこなしながら金融機関のセミナー講師を行いました。
このように、今回、私のスケジュールをオープンにしましたが、
その裏には、一つの実験と、情報収集という意図があります。
一つの実験とは、事務所とのホウレンソウ(報告・連絡・相談)の確立の確認です。
恐らく、これだけ動くと連絡体制を心配される方も多いと思いますが、
そこは昨年からの訓練を発揮出来ているかどうかを全員で感じられるかどうかです。
私の好きな言葉にこんな言葉があります。
前GE(ゼネラル・エレクトリック)社のCEOであるジャック・ウェルチ氏の言葉で、
『経営は簡単である。その経営を難しくしているのは
ある情報を誰かが知っていて誰かが知らないからである』
というものです。
私の予定を所内でオープンにし、誰もがどのような状態かを想像して貰い、私との連絡を
どれだけ密に出来るかを始終話しています。
皆さんの職場では、どのようなコミュケーションを取っていますでしょうか。
更に、もう一つの目的である情報収集、これは、私の定点観測にもつながりますし、
その結果は、当事務所が発表しているEKIでも逐次報告をしています。
☆ECGチャンネル1ch☆ 中小企業の経営指標『EKI』
【http://www.ecg.co.jp/blog/eki.php?mm=252】
この間の約3週間、動いて見た感じは季節営業をしている所は除き、
少しずつ将来に向けて動き出してきているような所と、
全くそうでない所の両極端になっています。
私がNPOの理事を引き受けたのも、この1~2年がわが国にとっての大転換期であり、
その時を少しでも多くの方に説明を出来たらと思い、
私個人のリーダーシップの一環として動き出しました。
熱心に話をしますとそうだなあという理解も生まれてきましたし、
行動する事に価値があるとの信念です。
今までは、あるべき論を中心に書いてきた反省も込めて今後は、
私が見てきた事や感じている事を、私の当番の時には出来るだけお伝えしようと思います。
そして、新しく出来上がりましたホームページコンテンツもご覧ください。
☆日本再生プログラム推進フォーラム☆
【http://nipponsaisei.jp/】
また、映像コンテンツも用意致しておりますので、
是非、私も動きたくなってきた方は私と一緒に行動しましょう。
☆YouTube日本再生チャンネル☆
【http://www.youtube.com/user/nipponsaisei】
必ず、行動する事によって時代との付き合い方も見えてきます。
確定申告が終わった後の4月からは、色々なセミナーも企画しています。
どんどんディスカッションしてきましょう。
※ tax-payer(タックスペイヤー)直訳すると「税金を払う人」
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インフルエンザが落ち着いたことで、マスクの生産も縮小したというニュースがありました。
しかし、花粉症の私にとってはこれからも、まだまだ必需品です。
インフルエンザが落ち着いても、色々な風邪が一年中ありますので
安心せずうがいや手洗いなど基本的なことは続けましょう。 森
22年2月スタートの採用関係の助成金のご案内
社会保険労務士・キャリアカウンセラー 吉田幸司
人より努力すること 落語家 三遊亭 金時
編集後記 副編集長 秋葉和彦
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■□■ お知らせ ■□■
●YAHOOメルマガをご利用の方へ <<重要>>
YAHOOメルマガは4月20日をもってサービス提供が終了します。
今後も引続き当メールマガジンをお読み頂けるように別の配信システム
(まぐまぐ)での登録をお願い致します。今後も当メールマガジンを
宜しくお願い致します。→【http://www.mag2.com/m/0000052980.html】
●榎本会計事務所の文章、映像、音声による『情報発信』番組
【ECGチャンネル】各チャンネルのご紹介です!
★1ch★ 榎本会計事務所が発表する中小企業の経営指標『EKI』
【http://www.ecg.co.jp/blog/eki.php?mm=253】
★2ch★ スタッフが写真と文章で皆様へ気付きを与える『フォトログ』
【http://www.ecg.co.jp/blog/photolog.php?mm=253】
★3ch★ 当メルマガ『知って得する経営塾』バックナンバー
【http://www.ecg.co.jp/blog/mm.php?mm=253】
★4ch★ お馴染みの榎本恵一による『経営コーチブログ』
【http://www.ecg.co.jp/blog/column.php?mm=253】
★5ch★ 中小企業診断士伊地知克哉によるコラム『企業経営ブログ』
【http://www.ecg.co.jp/blog/news.php?mm=253】
★6ch★ 中小企業の現在(いま)を聴け!『エノラジ』
【http://www.ecg.co.jp/blog/pod-enoradi.php?mm=253】
★7ch★『対談!経営語録』榎本が各界専門家とガチンコトークバトル!
【http://www.ecg.co.jp/blog/pod-taidan.php?mm=253】
★8ch★ 新人スタッフが送る『我らちゃんこ番』
【http://www.ecg.co.jp/blog/pod-chanko.php?mm=253】
★9ch★ 映像(Youtube)でお送りする『実録!榎本会計事務所』
【http://www.ecg.co.jp/blog/vodcasting.php?mm=253】
★10ch★ マンガ『勝経営と三遊亭金時のおもしろ経営塾』
【http://www.ecg.co.jp/blog/comic.php?mm=253】
★11ch★ 調べ物には税務・会計用語集『エノペディア』
【http://www.ecg.co.jp/blog/glossary.php?mm=253】
★12ch★ ECGの『社歌』をご紹介します!
【http://www.ecg.co.jp/blog/song.php?mm=253】
★13ch★ 当メルマガでもお馴染み『三遊亭金時の部屋』
【http://www.ecg.co.jp/kintoki/】
★14ch★ 『ECGクラブ専用サイト』各界の専門家によるマル秘
お役立ち情報を、会員限定で映像配信しています。
【http://www.ecg.co.jp/member/?mm=253】
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22年2月スタートの採用関係の助成金のご案内
社会保険労務士・キャリアカウンセラー 吉田幸司
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平成22年2月より採用関係の新たな助成金が2つ始まりました。
1つは、平成21年10月から平成22年9月までに学校を卒業した人を雇用
した場合に支給される「新卒者体験雇用奨励金」です。
もう1つは建設業で働いていた人を雇用した場合に支給される「建設業離職者
雇用開発助成金」です。
「新卒者体験雇用奨励金」は次の場合に支給されます。
1.平成21年10月から平成22年9月末までにハローワークを通じて、中
学、高校、短大、大学など卒業した人を体験雇用として雇入れる。
2.体験雇用は、31日間の有期の雇用で週30時間以上の労働時間とし、そ
の間の賃金を支払う。
3.体験雇用開始から一定期間内に体験雇用実施計画書をハローワークに提出
する。
4.体験雇用の期間が終了し、体験雇用実施計画書に記載した正社員への登用
基準を満たした人を正社員として雇い入れる。
5.体験雇用実施報告書を一定期間内にハローワークに提出する。
助成金の額は、体験雇用1人につき8万円となっています。ただし、この助成
金をもらうと同じ人について他の助成金をもらうことはできません。
また、この助成金は、平成23年3月末までに体験雇用を実施した場合のみの
期間限定です。
「建設業離職者雇用開発助成金」は次の場合に支給されます。
1.雇い入れ日の満年齢が45歳以上60歳未満で次のいずれかに該当する人
を平成22年2月8日から平成23年3月末までにハローワーク等を通じ
て雇い入れる。
・雇い入れ前1年間のうち、6ヶ月間以上、建設事業を行う事業所におい
て建設事業に従事していた
・雇い入れ前1年間のうち、建設事業を行っていた個人事業主又は同居の
親族のみを使用する事業主であった
2.雇い入れる側が建設業ではない。
3.週30時間以上の労働時間となる労働契約を結ぶ。
4.雇用期間は1年以上となる見込みである。
助成金は雇い入れ1人につき6ヶ月ごとに45万円(中小企業以外は25万円)
が2回(合計90万円または50万円)支給されます。
この助成金も同じ人について他の助成金をもらうことはできません。
新規採用を検討されているのであれば、利用する価値があるかもしれません。
■□■ 人事戦略研究所 吉田 幸司 プロフィール ■□■
【http://www.ecg.co.jp/about/yoshidakouji.php?mm=253】
ECG ★14ch★ でも各種助成金の解説をしております!
【http://www.ecg.co.jp/member/?mm=253y】
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■□■ おすすめ書籍 ■□■
▼『なぜこの会社はモチベーションが高いのか』 坂本光司著
【http://www.ecg.co.jp/topics/post_28.php?mm=253】
▽『負けない! 営業部主任・藤島あやめ「夢」起業』
榎本恵一(原作)、津田祐次(漫画)
【http://www.ecg.co.jp/topics/post_13.php?mm=253】
▼『自己責任時代を生き抜く知恵 知って得する年金・税金・雇用・健康保
険の基礎知識』 榎本恵一、渡辺峰男、吉田幸司著
【http://www.ecg.co.jp/topics/2009_2.php?mm=253】
▽『起業を成功へと導く「経営コーチ」』
LLP藤原KAIZEN研究会編著 藤原直哉監修
【http://www.ecg.co.jp/topics/000568.php?mm=253】
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人より努力すること 落語家 三遊亭 金時
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国立演芸場で行ってきた金時寄席は、一応、今回で一区切りとすることに致し
ました。始めたのは、丁度10年前。NHKドラマ『私の青空』の収録が終わ
った後からだった。
当時、私は自分の力不足と、才能の乏しさに悩み、一杯々々の精神状態だった。
唯一、私が落語家として存在する居所は『頭のてっぺんから足のつま先まで、
全身を使って落語をやる。』この一点だった。
ところがある日、父から『お前の落語は人から上手い、と言われようとだけ思
っている落語だ』と言われて、自分の存在価値を完全に見失った。
その夜、父に電話して『本当に僕の落語をそう思ったのか?』と聞くと『俺は
そう感じたがね…』という答え。『わかった。じゃあ、俺、廃業するから…』
と言って電話を切り、すぐに落語協会の事務局長に電話を掛け、廃業の意思を
伝えた。
当時の事務局長は『なにがあったか知りませんが、一週間後に始まる寄席の正
月初席に穴が空くのは困るので、初席だけは勤めてください。』という返事だ
った。
その頃、父は激怒していた。『お前なんか三木助と一緒だと伝えておけ!』当
時、奇行が話題になっていた三木助さんの事を引き合いに出し、かみさんにそ
う電話してきたそうだ。
その三木助さんが、正月の確か、4日に首をくくって亡くなった、と聞いたと
き『ああ、俺の代わりに死んでくれたんだ…』と思った。金馬の倅で、真打に
なってから廃業したなら、死ぬしかないと思いつめていた。
だからそれで死ぬことを思い留まり、その代わり、父を頼らなくなった。父を
師匠とすることは、上手いと言われようと思っている落語である、と認めるこ
とになってしまうから。
そんなさなかに始めたのがこの金時寄席。なにも国立演芸場なんて、大きな器
でやることはなかったんだけど、50人の会場でやると50人分の責任しか取
らない落語をもってきがちなのだ。
そこへ行くと国立演芸場は300人。それなりの完成度でネタを仕上げなけれ
ばならない、というプレッシャーもある。
とは言え、毎回一杯にするのは大変だったし、決して儲からないし、年三回っ
てのも辛かった。しかし『少なくとも10年はやろう!』と踏ん張ってやり続
けた結果、芸術祭賞、国立花形演芸大賞金賞、銀賞と、三年連続で、権威ある
賞に浴する事が出来た。
無理をしてでも、努力を重ねて本当によかったと思うし、それを支えて下さっ
た皆々様に心から御礼を申しあげます。
今まで金時寄席で掛けた噺は、ネタ卸、蔵出しを合わせて約50。二席やって、
二席ともネタ卸のこともあったし、若い頃に覚えてやってズタズタに斬られて、
トラウマになった噺もある。
『百年目』『薮入り』『御神酒徳利』『淀五郎』あたりは、もう跡形もないほ
どズタズタにされた口だ。
芸術祭賞を頂いたネタ『掛取り万歳』は、実は途中、客席からシャッター音が
聞こえて、頭が真っ白になり、かなり飛ばしてしまったのだ。当然、賞になん
か入るとは夢にも思わなかったから、内示の電話が文化庁から届いた時にはイ
タ電だと思ったくらい。
国立演芸大賞をもらった時のネタ『柳田格之進』も金時寄席の出身だ。
一番、感慨深いのは『鰍沢』。7年ぶりに父から習った噺だから。つまり『お
前の落語は…』って言われた事を『まあ、どうでもいいか…』と思えるように
なるまで7年掛かった、って事。とてもこしらえるのに苦労した。
小さん師匠のお言葉に『剣道には‘守・破・離’という言葉がある。初めは師
匠の言われた事を忠実に守り、そして破り、最後が師匠から離れる、という段
階が剣道にはある。落語も然り。いつまでも師匠と同じ事をやっていたのでは
ダメなんだ』と。
父にそこまでの気持ちがあって、私に言ったのかどうかはわからないけど、結
果的には、上手い具合に離れることが出来たのかもしれない。
10年前は、真打になったのも『金馬師匠の息子だから…』と言われ、寄席の
トリをとれば『金時の力じゃないよ、おとっつぁんの力だよ…」と言われ続け
て随分と肩身の狭い、辛い思いもした。
二世は得だよ、という人も多いけど、二世には二世の辛い事だってたくさんあ
る。まあ、わかってくれ、と言う方が無理だけどね。
でももう今は寄席のトリを頂戴しても『金馬師匠の倅だからだ』なんて誰も言
わなくなった。この10年の大きな成果だ。
噺家は、百、努力して、一報われればいい方。そういう商売だ。不器用で才能
のないものに残された道は、人より努力することだと思うし、これからも忘れ
ないようにしたい。
◆◇◆ 三遊亭金時師匠のホームページ ◆◇◆
口演等のスケジュールもこちらでご確認下さい!
ECG ★13ch★ 三遊亭金時の部屋
【http://www.ecg.co.jp/kintoki/】
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
編集後記 副編集長 秋葉 和彦
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
いつも当メールマガジンをご愛読いただきましてありがとうございます!
只今、個人の確定申告のシーズンで、会計事務所としては一年で一番の繁忙期
となっております。その確定申告に関連して、『医療費控除』という控除があ
りまして、ご存知の方も多いかと思います。
この控除を受ける為には、1年分のご家族分の病院やお薬等の領収書の添付が
必要になりますので、私達も1枚1枚整理し、電卓で集計して確認をしており
ます。
そこで、ある地方の市立病院の領収書を発見しました。その領収書はA4サイ
ズと大きいので特に目を引いたのですが、裏面は広告スペースとして活用され
ていました。
地方の病院は財政的にも厳しいところが多いという話がありますが、財源確保
の為に広告主を募集しているそうです。今はバスや電車も広告として使用され
るくらいなので、画期的とは言えないかもしれませんが、病院の領収書なら、
保存される事も多いですし、効果が期待できるのかもしれません。
この時代、単純にお金をかければよいという事ではなく、やはりアイディアと
実行力なのだと考えさせられました。他が行なったら行なうのではなく、他が
やっていない事を考えて先に実行する。これを心がけてみてはいかがでしょう
か。
次回第254号は3月23日(火)に配信予定です。お楽しみに!
★『決算診断サービス』を行なっております★
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【発行者】 榎本会計事務所&株式会社イーシーセンター
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by 榎本会計事務所&イーシーセンター
○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━○
榎本会計事務所は創業47年を誇る老舗でありながら、
どこの事務所にも負けない新しい考え方を持った事務所です。
経営コーチとして、われわれと一緒に働いてみませんか?
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明けて2004年春。
「耕地さん、もうダメですわ」
「どうしたんですか、(川崎)社長」
「アメリカ産でも感染牛が発見された影響で、一昨年にオープンした焼き肉店を閉めることにしました。何せ肝心の牛肉が入ってこないのですから、売るものがないのです。情けないですが…」
「でも、FC(フランチャイズ)契約の期限前ですよ。大変な違約金をとられるのでは…」
「ええ、その話も急展開でして、既に自宅の土地と建物は差し押さえられました」
「どういうことですか」
「先生、川崎さんの件ですが、何とかなりませんかね」
「耕地君、何とかって、どうしようもないだろう。だいたい、あんな外資系の焼き肉チェーン店のジー(加盟店)になるって話には、私は反対したはずだよ。それを、こちらのアドバイスもきかずに向こうの言いなりになってわけのわからないファンドから出資までしてもらって新会社を作り、挙句の果てがこれだろう。今更どうもこうもないんだよ」
「でも先生、川崎さんとは長い顧問契約だったんでしょう。こういう時こそ、顧問税理士として何かお手伝いするべきなのではありませんか」
「おいおい、私はいったい何者だ? 職員6名しかいない小さな会計事務所の所長にすぎないんだ。相手は金に物言わせて善良な市民の財産を巻き上げても『法律に違反するようなことは何もしておりません。文句があるなら裁判でもどうぞご自由に起こして下さい』と平気でいう連中だ。どうにもならないさ」
「そうですか。わかりました。私、今日限りでこの事務所を辞めさせてもらいます」
「おお、寅男か。ひさしぶりだな。東京でうまくやっているのか」
「オヤジ、おれ、あの事務所辞めたから」
「…。そうか。それでどうするんだ。こっちに帰ってくるのか」
「いや、おれも今年で30だ。これを機に独立する」
「何だって。去年(税理士試験に)合格したばかりじゃないか。もう少し修業させてもらえよ」
「オレは今回のことで、顧問先を助けることができないような税理士にはなりたくはないと決意した」
「おやまあ、随分と勇ましいことで(笑)。そんなこと言えるのも、今の事務所でお世話になっていたからなんじゃないのか。あまり不義理な辞め方をするもんじゃないぞ。何せ狭い世界なんだからな」
「もう、そういう古臭いこと言っている時代じゃないだろう。日本はグローバル社会の一員だ。自分たちの論理だけで経営をしていたら、川崎さんのようなことになるんだ。あいつら(外資ファンド)、人間じゃない。このままだと、日本の中小企業は乗っ取られる。おれたちが何とかしないと」
「おれたちって、お前の他に誰がいるんだよ。まあそんなことどうでもいいけど、その前に顧問先を探すのが先なんじゃないのかねぇ~(笑)」
「わ、わかっているさ。そんなこと…」
「無理しないで帰ってこい。こっちには、お前が何とかしないといけない顧問先がいるぞ(笑)」
「いやだ、とにかく、おれはオヤジの後なんか継がないから」
「でも、税理士になったじゃないか(笑)」
「税理士になるのと、後を継ぐのは別の問題だろう。おれは、おれのやり方でやっていく」
「わからないねぇ~。楽なルートがあるなら、そっちを取る。人生の王道じゃないのか(笑)」
「…」
「そうか、わかったよ」
「それじゃあ、先生は、それから独立したの?」
「ええ、といっても、未だにちっぽけなワンルールマンションの一室で、職員の一人も雇えない貧乏で暇の有る税理士ですけどね(笑)」
「では、おかみさんや時計屋の主人との付き合いは?」
「それは、私からお話しますわ。私はある人(川崎社長)の経営する飲食店で働いておりましたの。オーナーはそのお店にお米を納めている業者さんだったんです。お名前が『勝利』と書いてカツトシとお読みするので、私たちの間では『(米屋の)トシさん』って呼んでいたんです」
「でも、そのトシさんが、すごい人だってことは知らなかったんだ(笑)」
「はい。身なりもそれこそみすぼらしいなんて言うと大変に失礼ですけれども、とてもこんな立派なお店を持っている方とは存じあげませんでしたわ。私が勤めていたお店は和食専門の高級料理屋だったんですが、社長が売上の低迷を克服するために、何ですかフランチャイズチェーンっていうのですか、アメリカさんの資本の入った焼き肉チェーン店だったんですが、それに加盟したんです」
「わかったぞ、例の牛の病気が原因で経営が行き詰ったんだな」
「はい。焼き肉店の失敗でどういうわけですか、お店の経営権が外資系ファンドっていうのですか、そちらに移って社長は解任されて、それはもう大変でございました。それで新しくアメリカ人の社長さんがやってきたんです」
「びっくりしただろうね(笑)」
「はい。仕事柄、外国の方をおもてなしすることはありましたけど、青い目に高いお鼻のその社長さんは私たち日本人よりも流暢な日本語で、『これからは、この店の経営は私が行う。経営方針に不満な方は辞めていただいて結構です』とおっしゃったんです。どうするのかなと思っていましたら、結局これまでの高級和食店をやめて、急成長中の居酒屋チェーンにお店の権利を売ってしまったんです」
「はは。ありがちなお話だね(笑)」
「はい。もちろん、私たち従業員の多くも、『今までのスタイルで経営をして欲しい』と社長に訴えたのですが聞いてもらえず、ほとんどの人が辞めていきました。その頃ですわ。トシさんから『話がある』と言われて、(都内のすき焼割烹)『今井屋』さんでお会いしたのです。そのときのトシさんは、いつもの貧疎な服ではなくて、一目でオーダースーツとわかる服装でした。とても『トシさん』なんて気軽に呼べるような雰囲気ではありませんでしたけど、私はいつのも癖で『トシさん』って、気軽に呼んでしまいましたけどね(笑)」
「へえ~、ここが有名な『今井屋』さん。やはり立派ね。ご案内も丁寧だし、何よりもお料理が美味しいわ。でもトシさん、ここ高いんでしょう? 私、自分の分は出しますからね」
「そんなこと気にしないで大丈夫だよ。それよりキヨさん、これからどうするの?」
「特に何も考えていませんけど…」
「何も考えなくても生活に困らないのかい?」
「そんなことありませんよ。私だって、何かと生活が大変なんですから」
「だったら、どうするんだよ。キヨさん独り身なんだろう?」
「ええ。またどこかのお店で働けるといいんだけど。私ももうじき50だし、こんなおばあちゃん、どこも雇ってくれないわよね(笑)」
「何なら、この店に紹介してもいいけど」
「えっ! トシさん、ここのご主人と知り合いなの?」
「都内じゃあ、主要顧客だからね」
「こちらにも卸していたの?」
「それは逆。ここがメインで、キヨさんがいた店はついで(笑)」
「あら失礼だわ。そりゃあ、今井屋さんと比べられたら歯がたたないけど、社長は一生懸命やっていたのよ。それなのに青い目のハゲタカさんがお店を居酒屋チェーンに売り飛ばすんだもの」
「ははは(笑)。憎き相手に『さん』づけかい(笑)。キヨさんらしいね。まあそこがキヨさんのいいところなんだけどね」
「もう、トシさんのいじわる」
「確かに川崎は腕のいい料理人だ。でも、キヨさんは川崎が経営をしていたと思うかい?」
「ケイエイ? 私にはそんな難しいことはわからないわよ。いつだって、お客様に満足していただけるお料理を、精一杯感謝の心を込めて提供すれば、きっとお客様は来てくださると信じていたから」
「甘いね、キヨさんは。じゃあ、キヨさんが働いていたお店の利益はいくらだったか知ってるの?」
「リエキ? そんなこと、私たち従業員が知っているわけないじゃないの」
「なら、毎月、自分の口座に給料が振り込まれても、そのお金の出所はわからなかったんだね?」
「どういうことよ。普通は売上からお給料が支払われるんでしょう」
「ところが、実際はそうじゃなかった」
「えっ! それ、どういうこと?」
「まあ自分の仕事で精一杯の人には無理もないわな。じゃあ、何で川崎は経営権を失ったと思う?」
「それは、例の牛の事件があって、せっかくオープンした焼き肉店の売上が予想をはるかに下回ったことで閉店することになり、そのための違約金っていうの? それを本部さんに支払うことになったからなんでしょう?」
「それは、契約違反のペナルティーを本部に払っただけで、元からあるお店の経営権とは何ら関係のないことだよ」
「じゃあ、どういうことなの?」
「わからないかなあ~。要するに、川崎さんはだまされたんだよ」
「だまされた? どういうこと? それじゃあ、社長がかわいそうじゃない。あんなに一生懸命働いていたのに、あんまりだわ(涙目)」
「でも、それは法律的には何ら問題はない。というより、裁判で争うといっても、勝てるだけの証拠は何もないというのが本当のところだと思うけどな」
「そうだったの…。何だか怖いお話ね」
≪続≫
]]>「ないよ」
「じゃあ、ちょっと遠出しましょう。お客さんのところにも寄らないといけないので」
「遠出って、どこ行くんだよ」
「ちょっと、峠のあるところまで」
耕地の車に乗り込む二人。
(ポン。首都高3号、渋谷方面です。10キロ先、工事のため片側車線規制中です)
「あれ、少し渋滞しているかな。でも、2時間もあれば着くでしょう」
「お客さんって、これから行くお店のこと」
「違います。時計屋さんです」
「峠にある時計屋さんなのかい」
「いえいえ、峠に行く前の町中にある時計屋さんです」
「時計屋なんて、いまどき儲かんないだろう」
「あれ、社長、それは失礼な」
「えっ、儲かっているの」
「それは、ご自分の目で確かめて下さい」
「さあ、着きました。ここです」
「おいおい、看板の時計、止まっているんじゃないのか」
「そうですよ」
「完全に廃墟だな。(中に入り店内を見回す。あれ、優良申告納税者として表彰する?)」
「こんにちは、申告書の控えを持ってきました。今年の税金は○○円です。そうだ(腕時計の)電池交換してもらえますか。直ぐできますよね」
「何も、こんなところまで来て、電池交換する必要ないだろう」
「大切なお客様ですから、このくらい売上に貢献しないと」
「売上って、電池交換したくらいじゃ…」
(はい、お持ちどうさま。3,000円ね。はい、確かにありがとうございました)
「では、行きましょうか」
再出発
「電池交換が3,000円、1か月に何人くらい、そういうお客がいるんだ」
「年間、4,5件ですよ」
「15,000円くらいにしかならないじゃないか」
「そうですね」
「なのに、店内には優良申告納税者の表彰状があったぞ」
「ああ、一昨年のですね」
「それ以前にも表彰されているのか」
「常連ですよ。でなけりゃ、こんなところまで来るわけないでしょう。さあ、着きましたよ」
「ここの料理はおいしいんです。このあたりで取れる新鮮な食材を、その日に来るお客さんの分だけ仕入れているからなんですけどね。今日のメインは、イノシシのすき焼です。社長、イノシシ大丈夫ですね」
「大丈夫だよ。それより、ここは一軒家を改装したようだけど」
「はい、もともとは別荘だったんです。でも、ここのオーナーが買ったときに料理屋にするつもりで増改築したんです」
「全部で何部屋あるの」
「確か、この部屋と同じ作りで7部屋、それと離れに少し広めの部屋が3つです」
「今日は、オレたちだけみたいだけど」
「全部屋、予約が入っていますよ。我々は来たのが早かっただけで、あと30分もすればお客さんが来ると思いますよ」
「いやあ、ほんとにおいしかったね。おかみさんも、まだ若いよね」
「若いといっても、60は過ぎていますよ」
「ほんとに、まだ50前くらいに見えたけど」
「それは、このお店をやっているからでしょうね」
「どういうこと」
「それでは、このお店の経緯をお話しないといけませんね」
(失礼いたします)
「ああ、おかみさん、ちょうどよかった、今、おかみさんの話をしていたところなんです」
「まあ、どうせ悪い噂なんでございましょう」
「そんなことないですよ。社長がおかみさんは50前じゃないかって」
「あら、うれしいわ。さ、社長さん、おひとつどうぞ」
「ああ、すまないね。それにしても、いいお店だね。もう何年くらいやっているの」
「ちょうど、12年目になりますわ」
「じゃあ、おかみさんがオーナーなの?」
「いいえ、どんでもございませんわ。私は雇われの身ですから(笑)」
「えっ、そうなの。じゃあ、オーナーは誰なの」
「社長は、もうオーナーに会っていますよ」
「うん? まさか、あの時計屋の主人か」
「そうです」
「じゃあ、優良申告納税者って、この店の売上があるからか」
「いいえ、このお店は出資しているだけなので、ほとんど所得はありません」
「そうなの。じゃあ、あのオヤジ、何で稼いでいるんだ」
「さっき、社長は何を食べましたっけ?」
「イノシシか! 猟師なのか」
「お肉には何をつけて食べましたか?」
「養鶏農家もやっているのか!」
「前菜の和え物は何でしたっけ?」
「確か…、蟹、川釣りもやっているのか!」
「お食事も美味しかったでしょう?」
「米まで作っているのか!」
「そうです。一次産業のエキスパートです」
「だから、この店に出資したのか。じゃあ、おかみさんは、どこであのオヤジと出会ったの?」
≪続く≫
]]>
最近は寒い日と暖かい日が交互に訪れて体調管理に苦労する日々が続きます。(こう書いてはおりますが、現在私は風邪をひいております)
こうした中で植物は春に向けて着々と準備を進めております。
景気の春はいつ来るかわからない状況ですが、現在頑張られておられている方々のお役に立てる様に、我々職員一同も尽力してまいります。
葛西
昨日は寒かったですが、今日は少し過ごしやすかったですね。この時期、三寒四温を繰り返しながら春を迎えます。
政治や経済では悪い状況が続いていますが、希望を持って、前進していきたいですね。
佐野
「オリンピックも終わったね。それにしても真央ちゃんは惜しかったね」
「キムヨナ選手も綺麗でしたけど、やっぱり日本人としては二大会連続の金メダルがかかっていましたものね」
「オリンピックを見ていると選手の傍らには必ずコーチがいるよね。先生も最近じゃあ経営コーチって肩書きで仕事をしているようだけど、私も優秀な経営者になれるようコーチしてくれないかな」
「社長は、かなり優秀だと思いますけど」
「そうか。どこが優秀なの?」
「そうですね、もうじき決算ですけど、ちゃんと数字のことも理解されていますし、何より人を大切にする経営を実践されています」
「それが優秀な経営者の条件なの?」
「普遍的な条件かどうかは別として、私から見る限り社長の優秀さはそういう部分に感じています。それより、ご自分では経営者としてどのように自己分析しているのですか?」
「自分のことを分析したことなんかないな…」
「では、いくつか質問をしますね」
「いいよ」
「経営をしていて楽しいですか?」
「う~ん、楽しいかっていうより、大変なことのほうが多いよね」
「では、楽しいと感じることはないのですか?」
「そりゃあ、商談がうまく成立したときなんかは楽しいと感じることもあるかな」
「では、ズバリ伺います。経営者の仕事とは何だと思いますか?」
「ほんとにストレートな質問だね。経営者の仕事か…。これも考えたことないな…」
「考えたことはなくても、毎日の仕事を振り返れば、どんなことをしているかはわかりますよね」
「そうだね。毎日、お客さんに電話したり訪問したりして注文受けて、社員に指示出して、それから月末にかけて給料など振り込みで銀行を駈けずりまわって、そんなことばかりだね」
「あまり、プライベートな時間はありませんか?」
「ないね」
「でも、オリンピックを観る時間はあったわけですよね」
「これは、別でしょう」
「今、経営はうまくいっていますか?」
「そんなこと聞かなくてもわかるでしょう。今期もまた売上落ちたでしょう」
「では、うまくいく方法を考えないといけませんね」
「とはいってもね、このご時世だから…」
「どうも、ご自分の経営についてよりも経営を取り巻く環境のことに関心があるようですね」
「だって、そういう環境の中で経営しているんだから、仕方ないでしょう」
「オリンピックに出場する選手は、4年後のわずか数分間の戦いでメダルを獲得するために、今自分が何をしなければならないかを計画し、実行し、いざ本番に挑みます。経営もオリンピックのような目標を設定して行うのと、日々の仕事だからといって行うのとでは、楽しさだけでなく結果も異なるのではありませんか?」
「そうだね。経営は決算という節目はあるけど、それは制度だから仕方ないと思っていたけど、決算をオリンピックのように考えてみるという発想はなかったな」
「私は、社長のその素直な性格が経営者としての優秀さの源だと思っています」
「そうなの? そんなこと言ってくれると嬉しいね」
「では、そろそろ来期の計画を検討しましょうか」
「そうだね」
経営者の仕事とは、何でしょうか? 経営者であるあなたは、この質問に何と答えますか? 経営者でないあなたは、何と答えますか? 確かに大変な時代ではあります。しかし、大変な時代は過去にもありました。高度経済成長の時代にも倒産する会社はありました。業績の悪化を景気や政治のせいにしたところで、事態は何も変わりません。個人企業は確定申告の最中。法人企業の多くは3月決算でしょう。決算で業績の悪い数字を見たくないというお気持ちはわかります。しかし、その数字と正面に向き合うことは、経営者の仕事であるはずです。フリー演技採点後のインタビューで、真央ちゃんが涙をこらえ声を詰まらせながらも現実を正面から受け止めようとする姿は立派でした。経営者もかくありたいものです。経営者のそばには、いつでも経営コーチがいるのですから。えっ? いない? どうすればいいかは、もうおわかりのはず。
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これは実家の畑ですが、収穫も終わり休ませている畑で、ハウスもビニールを外して骨組みだけの状態です。休ませずにすぐ次の作物をと考えてしまいますが、手間や費用がかかっても重要なのだそうです。
皆さんは野菜を買う際に作られる過程やその背景までは一見ではなかなかわからないと思います。でもそこには作り手の想いや苦労が込められているものです。それはどんな商品やサービスでも同じです。
付加価値の高い商品やサービスはなかなか安価では提供できませんが、そこに込められた努力や想いを知ってもらう事によって、より価値を認めてもらえるかもしれません。
品質を高める事と同じくらい商品に対する取り組みを伝えられるよう工夫する事も大事だと思います。
当たり前の事かもしれませんが、少し考えてみて下さい。
秋葉
ご存知でない方もたくさんいらっしゃると思います。そこで所得税の確定申告について以下にまとめました。
●所得税の確定申告とは
個人の毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じたすべての所得の金額とそれに対する所得税の額を計算し、申告期限までに確定申告書を提出して、源泉徴収や予定納税で納めた税金等と過不足を精算する手続です。
●所得税の計算の仕組み
(1)まずは所得金額を求めます。基本的には次の算式ですが、所得の種類ごとに計算します
「収入金額」-「所得から差し引かれる金額(必要経費)」=「所得金額」
(2)次に課税所得金額を求めます。所得金額は、各個人の家族の状況や加入されている社会保険・
生命保険・地震保険、医療費等などの状況により異なってきます。
「合計所得金額」-「所得から差し引かれる金額」=「課税される所得金額」
(3)この課税所得に税率を乗じて所得税額を算出します。所得税率は一定ではなく、所得に応じた
累進税率(段階的に税率が上がっていく)となっています。
「課税される所得金額」×「税率(課税所得に応じて異なる)」=「所得税額」
(4)最後に所得税額から税額控除等を差し引いて最終的な申告納税額を算出します。
「所得税額」-「所得から差し引かれる金額(所得控除・源泉徴収税額)」=「申告納税額」
(5)還付の場合
源泉徴収税額を差し引いてマイナスとなった方、もしくは申告納税額から予定納税額を差し引いてマイナス
となった方は税金を納めすぎているという事で、納めすぎの分の税金を還してもらえる還付が受けられます。
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週末のチリ大地震は、日本中の人々を震撼させた事でしょう。
気象庁の津波の予測が過大であったとも言われていますが、やはり天災は怖いものです。
天災を防ぐことは難しいですが、もしもの時の為に準備しておく事の重要性を改めて感じました。高塩