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知って得する経営塾 第556号 『不透明な国際環境では、正直なばかり馬鹿をみることもある』

[10/31]更新!

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『不透明な国際環境では、正直なばかり馬鹿をみることもある』  
                 MBA 長友 孝幸
 
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「交渉を優位に進めるために、時に人は遅れてやってくる」
 
いわゆる心理的な作戦だ。
 
各国の首脳会談の様子をニュースで見ていると、
 
なかなかやり手だなと感じることが多くなった。
 
日本の教育環境では、絶対に許されないことも海外から見ると、
 
日本の交渉術には無理がありすぎる。
 
 
先日、妻の母国の大統領であるドゥテルテ・フィリピン大統領が来日した。
 
彼はレイテ島のマアシンの出身であり、父親は法律家、母は学校教師という
 
家庭環境に育っている。
 
母方の祖父が華人であり、大統領自身も中国語については
 
「理解できる」と話すほどである。
 
 
ご存知のように2015年11月、大統領選挙に出馬を表明したドゥテルテ大統領は、
 
過激な発言を行う人物として同時期に進行していた
 
2016年アメリカ合衆国大統領予備選挙の共和党候補である
 
ドナルド・トランプになぞらえ、「フィリピンのトランプ」
 
とも揶揄されるほど、過激な発言が多い人物である。
 
 
その過激さは就任後の施政方針演説でも伺える、
 
「麻薬王や資金源、密売人の最後の一人が自首するか、
 
あるいは投獄されるまでやめないとし、望むならあの世に葬り去ってもよい」
 
と強く公言している。
 
その結果あって、現実的に不可能とされていた麻薬撲滅運動は、
 
逮捕現場で射殺する事件はあったものの、ほとんどの麻薬常習者は
 
刑務所に入ることになり、大きな功績をフィリピン国民に残した。
 
 
今、フィリピン国民から得ている大統領への信頼は、
 
どのように構築されてきたのだろうか。
 
彼が市長をしたダバオでの彼の行動に
(ミンダナオ島⇒アルカイダとも繋がりを持つ
過激派モロ・イスラム解放戦線の活動拠点)
そのルーツが伺える。
 
 
この地域で市長をしていたドゥテルテ氏は、
 
犯罪撲滅、地域経済を成長させ、市民の安全を守るために、
 
「もしもアナタが私の町で違法行為を働いた場合、
 
 犯罪組織の一員とみなします。
 
 また、善良な市民の暮らしを脅かすならば、
 
 私が市長である限り、その人物は報復(暗殺)の対象となるだろう」
 
と背筋も凍るような発言を繰り返し、
 
この地域を束ねた「泣く子も黙る」武闘派市長であった。
 
 
市長から大統領となったドゥテルテ氏は
 
アジア圏内を優位に進めるために、訪中や訪日外遊を行った。
 
その成果と彼の交渉術は、その後のフィリピンに対する
 
中国の迅速な対応でも理解できた。
 
あれほど南シナ海の領有権をめぐって激しく対立してきた
 
中国を最初に訪問し、問題をいったん棚上げして関係を改善し、
 
中国政府からは約2兆5000億円の経済支援を約束している。
 
数日後には現地の漁師たちは中国の警備艇の妨害を受けず、漁を再開している。
 
 
更に、日本政府からも海洋における法の支配を重視する立場から
 
円借款で、大型巡視船2隻を供与するほか、防衛分野の協力として
 
海上自衛隊が保有する練習用の小型プロペラ機TC90を5機貸与し、
 
自衛隊がパイロットの教育などを含めて支援するとし、
 
総額約213億8000万円の支援も取り次いでいる。
 
 
この結果を踏まえると、今回の訪中、訪日の外遊によって、
 
ドゥテルテ大統領は、アジア経済圏で大国を巻き込みながら
 
交渉優位な立場となったはずだ。
 
フィリピンは歴史的に見ると、マゼランの時代から数えれば
 
実に500年近く、西欧列強の植民地支配されたアジアで最も、
 
植民地の辛酸を舐めた国家である。
 
そんなフィリピンの苦難の歴史を鑑みれば、
 
直近の支配者であるアメリカに対するドゥテルテの毒舌は、
 
フィリピンの歴史的な苦難を背景に裏付けられていると
 
考えるほうが正しいかもしれない。
 
 
アジア圏内で何を比較しても圧倒的な小国が、
 
アメリカの顔色を仔細伺うことなく、
 
堂々と持論を展開してはばからない姿勢は羨ましい。
 
日本はフィリピンよりもはるかに巨大な経済大国、
 
軍事的にも強国であるにもかかわらず、
 
アメリカに依存し、アメリカの顔色を伺いながら
 
戦後70年以上を過ごしてきたアメリカ主導の国である。
 
 
近年、世界情勢の地図は劇的に変化している、
 
経営の用語にあるように「イノベーションジレンマ」
 
と言うような感覚が各国の経済成長を妨げている。
 
そのような環境でドゥテルテ大統領の毒舌は、
 
他の国から支配されない真の独立国としてのフィリピンを
 
実現するために、吐かれたフィリピン・スピリットの証であろう。
 
 
いずれ、米国の大統領はヒラリーになり、
 
ヒラリーへの支援が華僑マネーであること、
 
更に自らの祖父が華人であれば、
 
中国を抑えることが最優先であったはずだ。
 
正直者で交渉下手な日本に対しては、
 
真の姿勢を隠して経済援助を約束させる。
 
フィリピン流の交渉術の一つだろう。
 
他国の顔色を伺うことなく行動するドゥテルテ大統領は、
 
近い将来、アジアの影のフィクサーになるかもしれない。
 
不透明な国際環境では、日本人の正確で正直な性格は、
 
アジア圏内では馬鹿をみることもある。
 
日本には理解しにくい交渉術かもしれない。
 
 
◆◇◆    MBA 長友 孝幸 プロフィール    ◆◇◆ 
     
      株式会社比風屋 代表取締役 長友 孝幸
        http://www.hifuuya.co.jp/about/
 
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