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知って得する経営塾

めざせ業績UP!企業経営者のための中小企業経営コラム。現場叩き上げ執筆陣が、営業・会計・税務・法律など様々な視点から執筆。隔週発行。

知って得する経営塾 第130号

[06/06]更新!

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃知って得する経営塾   第130号 2005年6月6日 ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃発行:榎本会計事務所&イーシーセンター http://www.ecg.co.jp/ ┃ info@ecg.co.jp ┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃現場叩き上げ執筆陣による中小企業経営コラム ┃経営者、営業、会計、税務、法律といった様々な視点で掲載中 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

[目次]
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研修医は労働者?最高裁判決?       社会保険労務士 石井 和加子
グローバル社会における企業家としての視点      MBA 長友 孝幸
編集後記 副編集長 秋葉 和彦


[掲示板]
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歳時記
 6月10日 時の記念日
 6月11日 国立銀行設立の日
 6月13日 小さな親切の日
 6月19日 元号の日


[研修医は労働者?最高裁判決?]      社会保険労務士 石井 和加子
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今回は「労務管理の基礎」をお休みして、6月3日に最高裁判決が出た「研修
医は労働者」確定についてお話し致しましょう。

そもそも「研修医」とは、医療免許を取得した後、大学病院や厚生労働省が指
定した病院で2年間、診療に関する経験を積む医師のことをいいます。

しかし実態は、医療機関が「育成」としながら、「雑用係」に使っているケー
スが多く、実際このケースも、平日は午前7時30分から午後10時頃まで医
療行為を行い、週末も時々勤務についていたようです。

今回の裁判は、1998年8月に急死した関西医科大付属病院の研修医だった
森大仁(もりひろひと)さんの遺族が「最低賃金に満たない給料で働かされた」
として、同医大に未払い賃金(最低賃金との差額金)の支払いを求めた訴訟で
した。

裁判の争点は、「研修医」が「労働者」にあたるかどうかです。「労働者」と
認められるには、指揮命令を受けているか(使用従属関係)、労務の対償とし
て賃金を受けているかが要件です。

このケースでは、指揮命令は指導医から出されていましたので、明らかでした
が、お金は同医大が奨学金名目で報償を月額6万円支払っていて、それが労働
の対償なのかどうかが問題でした。

判決は、賃金は、給与として源泉徴収までしていたことを指摘して、労働者と
認めたうえで、最低賃金との差額約42万円を支払うように命じました。

42万円の金額の少なさに、新聞記事をよく見直すと、この森大仁さんは、
1998年3月に同医大を卒業し、同6月から勤務を始めたばかりの死亡だっ
たようです。

同医大が主張していた「学ぶため自発的意思での研修行為」は、あまりにも実
態と乖離しています。

偶然にも、森大仁さんの父は社会保険労務士で息子の死に疑問を抱かれ、粘り
強く証拠となる証言等を集められて、裁判を起こされたようです。

亡くなられて7年。長い月日ですね。(「過労死」かどうかの労災認定は、
2002年に既に北大阪労働基準監督署から「過労死」と認定されていました。)

残念ながら、この判決を待たずして、森大仁さんの父は今年の1月に亡くなら
れたとの記事でした。

長い間「研修医」という立場で、過酷な労働を強いられてきた実態がありなが
ら、それが公にならなかったのは、慣習という壁でしょうか。

他にも、古い慣習がそのまま残っている業種があるようです。「慣習」だと諦
めずに、地道にその改革を訴え続けていかなければ、何も変わらないとの認識
を改めて感じたこの判決でした。

皆さんはこの判決をどう受け止められましたでしょうか。

次回は、「労務管理の基礎」に戻りまして、お伝えいたします。


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[グローバル社会における企業家としての視点]      MBA 長友 孝幸
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新聞やニュースにご存知の通り、近年の日本政府は、貿易・投資の自由化のみ
ならず貿易・投資の促進・円滑化措置(税関手続き、基準認証など)、及び金
融サービス、情報通信技術、科学技術、人材育成、中小企業、観光、運輸、エ
ネルギー、食料安全保障その他の分野における協力を含む広範囲にわたる経済
連携を理由に、「日・ASEAN包括的経済連携構想」を進めています。

その中の一つに、2004年11月に締結されたフィリピン政府との自由貿易
協定(FTA)は、フィリピン側に期待を持たせるかのように、フィリピン人
の看護師および介護士を日本側の資格取得を前提に合意しました。

「出稼ぎ労働者」の送金が国家収入の大半を占めるフィリピンにとって、日本
の労働市場への参入は国家事業として実現したいところですが、現実的に考え
ると、困難な問題が数多く発生していることに注意しなければなりません。

その一つとして、フィリピンサイドで取得した看護師の資格ではなくも「日本
の資格取得が前提」という部分が示すように、単純労働ではなく、しかるべき
訓練を受けて初めて従事できると示しています。

本来、医療技術をもつ看護士のような技術労働者であれば、評価の対象となる
のは「技術」そのものであり、日本の医療の現状に適合した技術または資格と、
日本の職場環境に耐え得るだけの日本語能力を有していれば、国籍や出身国は
基本的に関係はないはずです。

仮に日本がすべての外国人にも看護や介護の分野で門戸を開放するのであれば、
フィリピン人のみに優遇措置を与えるのではなく、最低限の資格要件を設定し
て、その基準に適合する者にしかるべき在留資格を付与すれば、抜本的な看護
士不足の問題も解決できるはずです。

それにもかかわらず、日本政府はフィリピン政府との自由貿易協定(FTA)
を背景にフィリピン政府に対して、看護士問題をもちかけ、眼の上の餌を武器
にその交渉を進めようとしています。

現在のフィリピンや東アジアの発展途上国にとって必要なものは、はやり現地
の青年層に安定的な仕事(就職できる環境)を与えることです。

働きたくても働く環境がない地域では、義務教育も制度化されていなく、今回
の看護士制度のように高いハードルでは、現地の多くの人びとには関係のない
ことになっています。

東アジアの詳細を掴んでいない自由貿易協定は、あくまでも日本などの先進国
の経済的な欲望だけが、先行しているように見えます。

労働市場がグローバル化することによって、そもそもの人材不足が解消され、
自由競争により、人材の質が向上することにもつながっていくと考えるべきで
す。

もっとも、各国間に存在する海外資格や国としての教育制度を視野に入れて考
えると、日本側の資格をどのように位置づけどのように認定するかは、今後、
詳細に検討する必要があります。


◆MBA 長友 孝幸プロフィール
 【http://www.ecg.co.jp/partner/000216.php?mm=130】


[編集後記] 副編集長 秋葉 和彦
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いつも当メールマガジンをご愛読いただきまして誠にありがとうございます。

先日、私のマンションでボヤ騒ぎがあったとお話ししましたが、つい先週も私
の上の階で火事がありました。前回は部屋の中まで被害が無かったものの、今
度は床が水浸し…。せっかく焦げ臭い匂いも消えかけてたのにまた廊下がすす
だらけ…。しかも火事を出した本人は謝りにもこない。

ただし、火事が続くと皆さん変わるものですね、自転車を避難路に置かなくな
ったし、ゴミを夜中に出さなくなったし、消火器が各階に2本ずつ備え付けら
れました。

こんな物騒な物件と引越も考えましたが、逆に皆さん防災を意識しだしたので
安全かもしれないですね。私事で申し訳ないですが、ちょっとこの場で愚痴っ
てすっきりしました、すみません。

次回は6月20日(月)に配信予定です。お楽しみに!

 
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 今回執筆されている社会保険労務士の石井和加子先生も講師として参加され
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