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民泊事業により生じる所得の課税関係等について

[06/18]更新!

◆所得区分

 自己が居住する住宅を利用して住宅宿泊事業法に規定する住宅宿泊事業(いわゆる「民泊」)を行っている場合、これにより得た所得は、原則として「雑所得」に区分されます。

 所得税法上、「不動産の貸付けによる所得」は、原則として不動産所得に区分されますが、住宅宿泊事業は、宿泊者の安全等の確保や一定程度の宿泊サービスの提供が宿泊施設の提供者に義務付けられており、利用者から受領する対価には、部屋の使用料のほか、寝具等の賃貸料やクリーニング代、水道光熱費、室内清掃費、観光案内等の役務提供の対価などが含まれていると考えられ、一般的な不動産の貸付けとは異なるといえます。また、住宅宿泊事業に利用できる家屋は、・現に人の生活の本拠として使用されている家屋、・入居者の募集が行われている家屋、・随時その所有者等の居住の用に供されている家屋、に限定されており、その宿泊日数も制限されています。

 以上のような住宅宿泊事業の性質や事業規模・期間などを踏まえると、住宅宿泊事業法に規定する住宅宿泊事業を行うことにより得る所得は、原則として雑所得に区分されると考えられます。

 なお、不動産賃貸業を営んでいる方が、契約期間の満了等による不動産の貸付け終了後、次の賃貸契約が締結されるまでの間、当該不動産を利用して一時的に住宅宿泊事業を行った場合に得る所得は、雑所得とせず、不動産所得に含めていただいても差し支えありません。

 また、専ら住宅宿泊事業による所得により生計を立てているなど、その住宅宿泊事業が、所得税法上の事業として行われていることが明らかな場合には、その所得は事業所得に該当します。

◆民泊事業を営む場合の住宅借入金等特別控除の適用関係

 住宅借入金等特別控除の適用を受けるためには、床面積の1/2以上に相当する部分を専ら自己の居住の用に供しているなどの要件を満たす必要がありますので、住宅借入金等特別控除の適用を受けることができるのは、住宅宿泊事業に利用できる家屋のうち、「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」を利用している場合に限られます。

 対象住宅を、①住宅宿泊事業に利用しない生活用部分、②住宅宿泊事業にのみ利用する業務用部分、③生活用にも業務用にも利用する併用部分のうち主に生活用として利用する部分、④生活用にも業務用にも利用する併用部分のうち主に業務用として利用する部分、に区分した上で、総床面積のうち生活用部分(①と③の合計)に占める割合が1/2を超えるか否かで判断します。

◆民泊事業に利用している家屋を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の適用関係

(1)譲渡した住宅宿泊事業に利用している家屋が「現に居住の用に供している家屋」である場合には原則、居住用財産の3,000万円の特別控除を適用できます。但し、居住の用以外の用に供している部分があるときは、居住の用に供している部分に限られます。居住の用に供しているかどうかは、家屋の構造や設備の状況及び実際の利用状況などを総合勘案して判断します。

(2)譲渡した住宅宿泊事業に利用している家屋が「居住の用に供さなくなった家屋」である場合、その日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡が行われたときは原則、3,000万円の特別控除を適用できます。なお、居住の用に供さなくなった後の家屋の利用状況は関係ありません。

◆消費税の課税関係

 住宅宿泊事業法に規定する住宅宿泊事業において宿泊者から受領する宿泊料は、ホテルや旅館などと同様に消費税の課税対象となります。なお、当課税期間の基準期間(個人事業者の方は前々年、法人は前々事業年度)における課税売上高が1千万円以下の場合、当課税期間は原則として免税事業者に該当しますので、消費税の申告・納税義務はありません。

※消費税法上、住宅の貸付けは非課税とされていますが、貸付期間が1か月未満の場合や旅館業法上の旅館業に係る施設の貸付けに該当する場合には、消費税の課税対象とされています。

◎課税事業者に該当する場合の民泊仲介サイトへの支払い

 課税事業者に該当する住宅宿泊事業者の方が、民泊仲介サイトに住宅宿泊事業に提供する物件の掲載料を支払っている場合、支払先が国内事業者の場合は、課税仕入れとして仕入税額控除の対象となります。一方、国外事業者の場合は次のとおり取扱いが異なります。

①一般課税で申告する方で課税売上割合が95%以上の方又は簡易課税制度を適用している方:支払った掲載料は、仕入税額控除の対象となりません。

②一般課税で申告する方で課税売上割合が95%未満の方:仕入税額控除の対象となるとともに、同額をリバースチャージ方式※により課税標準額に加算して申告・納税する必要があります。

※国外事業者が行う「電気通信利用役務の提供」のうち、「事業者向け電気通信利用役務の提供」については、当該役務の提供を受けた国内事業者に申告納税義務が課されます。

 

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