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来月から適用開始となる「国外転出時課税制度」の概要

[06/29]更新!

◆制度概要  

 平成27年度税制改正により、「国外転出をする場合の譲渡所得等の特例」が創設され、平成27年7月1日以後に国外転出(国内に住所又は居所を有しないこととなること)をする一定の居住者が1億円以上の有価証券等の対象資産を所有等している場合には、その対象資産の含み益に所得税(復興特別所得税を含む)が課税されることとなりました。

 国外転出時課税の対象となる方は、所得税の確定申告等の手続を行う必要があります。また、一定の場合は、納税猶予制度や税額を減額するなどの措置を受けられます。いずれの減額措置等も国外転出までに納税管理人の届出書を所轄税務署に提出するなどの手続が必須となります。

【対象者】  

 国外転出時において、(1) 所有等している対象資産の価額の合計が1億円以上であること、(2) 原則として国外転出をする日前 10年以内において国内に 5年を超えて住所又は居所を有していること、いずれにも該当する居住者が対象者となります。

 

【対象資産】  

 有価証券(株式、投資信託等)、匿名組合契約の出資の持分、未決済の信用取引・発行日取引・デリバティブ取引が国外転出時課税の対象資産となります。

 

【納税猶予制度】

  国外転出時までに納税管理人の届出をした方は、確定申告期限までに確定申告書の提出をし、納税猶予分の所得税及び利子税の額に相当する担保を提供することにより、当該所得税の額について納税が国外転出から5年間猶予されます。また、長期海外滞在が必要な状況にある場合は、納税猶予期間の延長の届出をすることで、更に5年間納税猶予期間を延長することができます。

 

【各種減額措置等】

 納税猶予制度の適用を受ける場合は、次の①~④の減額措置等の適用を受けることができます。

 

国外転出後の状況

減額措置等
 ① 

  譲渡等の際の対象資産の価額が国外
  転出時よりも下落している場合

  譲渡した対象資産について、国外転出時課税によ
  り課された税額を減額できる。
 ② 

  国外転出先の国の外国所得税と二重
  課税が生じる場合(国外転出先の国
  において国外転出時課税分の税額が
  調整されない場合)

  納税猶予期間中に対象資産を譲渡等した際、国外転
  出先の国で納付した外国所得税について、外国税額
  控除の適用を受けることができる。

 ③ 

  納税猶予期間内に帰国した場合(納
  税猶予の適用を受けず、国外転出か
  ら 5年以内に帰国した場合も含む)

  国外転出時から帰国時まで引き続き有している対象
  資産について、国外転出時課税により課された税額
  を取り消すことができる。

 ④ 

  納税猶予期間が満了した場合

  国外転出時から引き続き有している対象資産につい
  て、納税猶予期間が満了した時点で、対象資産の価
  額が国外転出時よりも下落しているときは、国外転
  出時課税により課された税額を減額できる。

 

◆国外に居住する親族等へ対象資産の贈与等を行う場合

  平成27年7月1日以後、贈与者(原則として贈与の日前 10年以内において国内に5年を超えて住所又は居所を有している者で、かつ、贈与時において表面の対象資産を1億円以上所有等している者に限る)が、国外に居住する親族等へ表面の対象資産の全部又は一部の贈与を行うときは、贈与者が贈与時において、贈与対象資産を譲渡等したものとみなし、贈与対象資産の含み益に所得税が課税されることとなりました。

  また、国外に居住する相続人等が、被相続人(原則として相続開始日前 10年以内において国内に5年を超えて住所又は居所を有している者で、かつ、相続開始時において表面の対象資産を1億円以上所有等している者に限る)から、相続又は遺贈により、表面の対象資産の全部又は一部を取得するときも、被相続人が相続開始時に相続対象資産を譲渡等したものとみなし、相続対象資産の含み益に所得税が課税されることとなりました。それぞれの対象となる方は、所得税の確定申告(相続又は遺贈の場合は準確定申告)等の手続を行う必要があります。

 

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