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事業承継税制の見直しと遺留分に関する民法の特例について

[10/09]更新!

◆事業承継税制の見直し

【現行制度】

*先代経営者の親族である後継者が、相続・贈与により取得した非上場株式の80%分(贈与は100%分)の納税を猶予。

*相続・贈与後6年間は、以下を満たさないと納税猶予を打ち切り。

 ・雇用の8割以上を維持

 ・先代経営者の親族である後継者が、代表者を継続

 ・先代経営者が、役員(有給)を退任(贈与税の場合) 等

*6年後以降も、株式を保有し事業を継続すれば、後継者死亡(又は会社倒産)時点で納税免除。

【適用要件の見直し】 ※経済産業省の来年度税制改正要望

*親族外に事業を承継する場合も対象とする。

*役員退任要件を代表者退任要件に緩和(贈与税の納税猶予制度)。

*雇用8割以上維持要件について、毎年ではなく6年間の平均で判定。未達成の場合は、全額納税ではなく下回った分を納税。

*6年経過後に納税猶予額を全額免除する。

*会社の事業資金の担保に提供されている不動産も納税猶予の対象にする。

*小規模会社が所有する事業用土地の評価額を相続時の課税価格から80%減額する特例を創設。

 

◆遺留分に関する民法の特例

 推定相続人が複数いる場合、後継者に自社株式を集中して承継させようとしても、遺留分を侵害された相続人から遺留分に相当する財産の返還を求められた結果、自社株式が分散してしまうなど、事業承継にとっては大きなマイナスとなる場合があります。

 また、経営者から後継者に自社株式が生前贈与された場合、何年前になされたものであっても「特別受益」として遺留分算定の基礎財産に加えられ、その基礎財産に加えられる金額は、贈与された時点ではなく、経営者の相続開始時点での評価によります。従って、例えば、贈与を受けてから相続開始時までの間に評価額が上昇していれば、上昇後の評価額が贈与を受けた額となって基礎財産に参入されます。その評価額の上昇について、贈与を受けた後継者の貢献があったとしても考慮されません。

※遺留分とは・・・民法は、相続人(兄弟姉妹およびその子を除く)に最低限の相続の権利を保障しており、他の相続人が過大な財産を取得したため自己の取得分が遺留分よりも少なくなってしまった場合には、自己の遺留分に相当する財産を取り戻すことができます。

 遺留分の額は、遺留分算定基礎財産(遺産に一定の生前贈与財産を加え、負債を差し引いた財産)に遺留分の割合(原則1/2。父や母だけが相続人の場合は1/3)を掛けて算出します。

◎遺留分による紛争や自社株式の分散を防止するための対応策

 遺留分の問題に対処するため、経営承継円滑化法は、「遺留分に関する民法の特例」を規定しており、後継者を含めた現経営者の推定相続人全員の合意の上で、現経営者から後継者に贈与等された自社株式について、遺留分算定基礎財産から除外する「除外合意」、又は遺留分算定基礎財産に参入する価額を合意時の時価に固定する「固定合意」をすることができます。

 除外合意により、後継者が現経営者から贈与等によって取得した自社株式について、他の相続人は遺留分の主張ができなくなるので、相続に伴って自社株式が分散するのを防止できます。また、固定合意では、自社株式の価額が上昇しても遺留分の額に影響しないことから、後継者は相続時に想定外の遺留分の主張を受けることがなくなります。

◎民法特例を利用する場合の主な要件等

 以下の要件を満たした上で「推定相続人全員の合意」を得て、「経済産業大臣の確認」及び「家庭裁判所の許可」を受けることが必要です。

*会社:合意時点において3年以上継続して事業を行っている非上場企業であること。

*現経営者(法律上は「旧代表者」):過去又は合意時点において会社の代表者であること。

*後継者:合意時点において会社の代表者であること。現経営者からの贈与等により株式を取得したことにより、会社の議決権の過半数を保有していること。

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