HOME>>ECGチャンネル>>経営コーチブログ>>相続税と所得税の二重課税問題における最高裁判決

ECGチャンネル

経営コーチブログ

税理士・榎本恵一が経営者に「気づき」を与えるコラムを発信します。

相続税と所得税の二重課税問題における最高裁判決

[08/16]更新!

皆さん残暑お見舞い申し上げます。

本当に今年の暑さには参りましたが、お元気にお過ごしでしょうか。

 

クリップミドリ.gifさて、最近の経済事情は、すこぶる悪さが露呈しており、本当に

今年の後半は怖さが見え隠れしています。

この件に関しましては、経済アナリストの藤原直哉先生と 

インターネットラジオにて対談 を行っておりますので、是非ご視聴下さい。

 

 

keisenn1.jpg 

 

 

今年のビックリは沢山あります!ですが

今一番のビックリはやはり最近話題の

高齢者の所在不明騒動(騒動というより事件)

「何で今頃…」という事もありますが、行政の管理の杜撰さにはあきれてしまいます。

 

 

keisenn1.jpg

 

 

 

私の専門分野でも、先月画期的な再高裁の判決がありました。

 

いわゆる『相続税と所得税の二重課税問題』です。

 

今回は、この件を取り上げてみたいと思います。

 

 

この事件は、

生命保険金を遺族が年金で受け取る場合に、

相続税に加えて所得税が課税されるのは

二重課税だとして争われていた裁判です。

 

 

 

 ¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨

 

最高裁判所(第3小法廷・那須弘平裁判長)は7月6日、

二重課税にあたらないとする国側の主張を認めた二審・福岡高裁判決を破棄する判決を行いました。

 これにより、所得税の更正の取消しを求める納税者の主張を認めた一審・長崎地裁判決が確定しました。

 即ち、遺族が年金形式で受け取る生命保険金のうち相続税の課税対象となった部分については、

所得税法9条により所得税の課税対象とならないとするものです。

 

この問題について7月7日(水)に野田財務大臣から、

以下の方針が発表されています。

¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨

 

まず、今般の最高裁判決については謙虚に受け止めて、

そして適正且つ誠意を持って対処していきたいというふうに思います。

(そのうえで、これまでのいわゆる解釈を変更することになりますが)

そういった「変更をし、過去5年分の所得税について更正の請求を出して頂いた上で、

減額の更正をする」という対処を行って行きたいと思います。

 

¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨Ю¨

 

問題は5年を超える部分になる訳ですが、「5年を超える」部分の納税の救済については、

これは制度上の対応が必要になると思います。

 

 法的な措置が必要なのか、政令改正で済むのか、

これはよく子細に検討させていただきたいと思いますけれども、

関係者の皆様にご迷惑をかけないように、これも対応をしていきたいと思います。

 

 さらにこれ以外の、生保年金以外に相続をした金融商品で、

今回の判決を踏まえて対応又は改善しなければいけないものもあるかもしれません。

 

 それについては、改善すべきは改善をしていくということで、

具体的には政府税調の中で議論をして来年度の税制改正で対応するということも

視野に入れていきたいと思います。

 

*

 

国税庁においては、上記の方針を踏まえ、これまでの法令解釈を変更し、

これにより所得税額が納めすぎとなっている方の過去5年分の所得税については、

更正の請求を経て、減額更正を行い、お返しすることとなります。

 

 

現在、判決に基づき、課税の対象とならない部分の算定方法などの検討を

進めていますので、具体的な対応方法については、対応方法が確定しだい、

国税庁ホームページや税務署の窓口などにおいて、

適切に広報・周知を図っていくこととしています。

 

また、過去5年分を超える納税分については、

上記の方針に基づいた対応策が決まりしだい、適切に対処するとの事です。

 

 

 

 sakana.jpg

 

 

 

上記の問題点は、

(1)そもそも、これに関する取り扱いは可能かどうか、

(2)5年を過ぎた所得税の還付は出来るのか、

(3)二重課税問題は氷山の一角では 

などを考えてみました。

 

 

 

まず、(1)ですが、

この判決で取り扱っている遺族に保険金を年金で支払うタイプの商品は、

現在の保険会社の正に主力商品でもあり、今回の判決と同様の商品は、数万とも数十万とも言われています。

 

これらの件に関しては、保険各社がホームページなどで

見解や生命保険協会などでも統一的なコメントを出してますが、

これらの事に関して国、保険会社、相続人などが色々と絡みますし、

全面的な解決に関しては気の遠くなる時間が掛かると思います。

 

 

次に(2)の

5年を過ぎた取り扱いに関して担当大臣である野田財務大臣が微妙なコメントをしました。

本来所得税の還付は5年が限度であるところを5年を過ぎた分に関して制度を超えて還付するかどうかです。

 

仮にこの判決で5年を超えて還付なるものが認められたとしたならば、

過去や将来の行政の在り方にも関係すると思われます。

 

 

最後に(3)の今回の二重課税問題は氷山の一角ではないか ですが。

まず、今回の原告である福岡県在住の方の勇気に感謝とお礼を申し上げなければなりません。

 

そもそも裁判は、長時間に渡り精神的な苦痛と裁判費用の問題があり、

なかなか思いきれないものです。

そこを超えて行動された事により今回のような問題が社会問題として提起されたのです。

 

恐らく、生命保険に限らず色々な商品が巷に氾濫していますし、他にも相続税と所得税の

二重課税だけではなく、他の税金に関してもそれに抵触する恐れが無いとは言い切れません

 

 

 

皆さんがタックスペイヤーの精神を持って疑問を感じたら、このような形に出来るかは別としても

常に疑問を持つ行動が大切です。

 

今後、消費税も含めた税の抜本的構造改革が行われる予定ですが、

その際にも是非とも皆さんで監視していきましょう。

 

 

 

最後に、まだまだ暑い日が続きますがお身体ご自愛ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

[ 相続税と所得税の二重課税問題における最高裁判決 ]の記事はいかがでしたか?
知識も経験も豊富な会計事務所・税理士を選ぶことが経営成功の近道です。榎本会計事務所のサービスは下記をご覧下さい。

前後の記事

CM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15

ECGチャンネルとは・・・
榎本会計事務所の税理士をはじめスタッフたちが、税務・会計・経営コラム、Podcast、動画、漫画など、経営者に「気づき」を与える情報をWebで発信!

ECGチャンネル番組表

月別アーカイブ